ゼノブレイド3(SW)

クリアしたので感想。あ~~長かった。最近のゲームはこんなに濃いのか。ゼノブレイドだから?

まず全体を通しての感想は肯定。このシリーズは一応全部プレイしているが、プレイ濃度はまちまち。1は、Wii版で数回、3DSでもクリアしているのでおおまかな話の筋は記憶に残っている。クロスは途中で積み。メインストーリーが薄く、サブクエストをこなしつつ、地図を踏破する作品、かな。2は絵柄が妙に媚びたかわいさになり、ギャグも増え。バトルが複雑でおっくうになって一度クリアしたきり。追加のシナリオ(黄金のイーラ?)も未プレイ。クロスも2も否定はしないが自分の持つゼノブレイドシリーズという感覚からは結構ズレを感じていた。その点、シリアス演出の濃い今作は、ようやく求めていたゼノブレイドの続編に触れられたな、と。

もっとも、シナリオの作りは1ほどのドラマティックさはなかったと思う。…あ、ネタバレは気にしないので注意ね。

今作の物語の仕組みは、実のところとってもシンプル。常人にはない特殊な能力を得た主人公6人がその力によって故郷を追われ、その力や世界の仕組みを知るために旅を始める。旅が進むにつれて世界観の設定が段階的に開示されていき、こんな世界は変えなきゃだめだよね。となってラスボスを倒して世界を変える。おしまい。

また、対する「思想的」ライバルは俗にいう「弱者」が務める。世界を変えられる力を持った主人公たちはいわゆる「勝者」だ。変える力ももたない弱者を踏みつけて(偽善な慈悲を施したとしても、それは自己満足にしかならない)自分の都合で世界を変えてしまっていいのか。また、どんな選択をしても将来に絶望しか見えない弱い人間が、今の、ひとときの安定に閉じこもるのはそんなに悪いことなのか?話の中ではいろいろ理屈を語りあってるようにみえたが、本質的な解決策などない。そんな難しい問題に踏み込んでるだけあってカタルシスを感じづらい。正直↑のライバルが出る前の序盤の方が素直にわくわくできたよ。火時計壊したら戦う運命から解放された、やったー。…てな辺り。

一方手厚いのがサブクエスト。食堂の会話でサブクエストが始まり、メインを脇において進めてたらさらなるサブクエストに出くわして、最初のサブクエストも脇におき、なんてのが当たり前。サブクエストへの繋がりが自然すぎ、さらに、いろいろと大きい話もごろごろあるので無視できない。各キャラを深堀りする話。そしてヒーローという助っ人キャラとの邂逅。このヒーロー各キャラのばらけ具合がなあ。いろんなバリエーションがあると感心する向きもあるだろうが、自分はいささか無理を感じた方です。

サブクエストを無視してメインだけで済まそうとしたらかなり早くクリアできちゃうだろうし、作品の印象もだいぶ違ったものになったろう。

(ところでヒロインの寿命があとちょっとなので焦る、という伏線が中盤まである。それは結局解消されて良かったねなのだが、ほかの5人の寿命はどうなんだろう。呑気にサブクエストしてる場合だったのだろうか。)

バトルはぶっちゃけ簡単だった。適当にアーツを選びまくり、ウロボロスになって、チェインを繋げてればたいていの敵には勝てた。もちろんイージーモードでのプレイね。ノーマル以上なら手ごたえのあるバトルになったろうけど、自分は物語に集中したい派なので。それでも十二分にボリュームあるのがこの作品。ありがたい。2はいちいちコンボつなげるのが面倒だったからなあ。

最後は音楽。1のような神がかりな曲はなかった。2の、drifting soulみたいなキャッチ―曲もなく。(というか、この曲のアレンジは出てきたね。)
でもおくりびとの笛とか、聴ける曲はわりとあったので、サントラ買ったら改めて吟味はしてみたい。

おわってないサブクエストがあるので、もう少しプレイするかな。
特にリクとラッキーセブンの話が未消化なのが気になっちゃう。