箱根山

きっかけはこの記事。

へー。林さんこんな本読んでるんだー。そういや自分もちょっと前に箱根行ってるんだが、そこで感じた二系列の船の航路の謎について書いてあって興味を持った。カバー絵柄の漫画っぽいイラストも割と好みだし(やっぱり表紙は大切ね)昔の若者のロマンスものも気分転換にいいかと手に取った。以下感想。

100ページあたりまで読み進めないと主要登場人物は出てこない。そこまでは延々と当時の箱根を巡る勢力争いの話。ネットで他の人の感想を漁ってみたところ、この小説は新聞連載。冒頭の箱根勢力争いをメインに書き始めたが、状況が変わって途中で路線を変えたとあって納得した。メインの物語の舞台も、そんな争いの縮小版みたいに諍いあってる二つの古い旅館。双方の跡継ぎカップルが共に10年後の旅館合併再建を誓い、娘は旅館業の修行に、青年は箱根開発企業の一サラリーマンとして旅立つ。ふたりの恋愛は10年後の誓いに込められた将来の約束のみという極めてプラトニック。彼らの戦いはこれからだ、というところ終わっているが、作家側の書きたい点についても、物語の落としどころにしてもまあそれで十分なのだろう。電話の普及もこれから?という10年ごしの遠距離恋愛は相当つらいだろうが、このふたりなら大丈夫と思わせる。まあ、こういうハーピーエンドもたまにはいい。

 

GIRLS MODE 3 キラキラ☆コーデ(3DS)

少し前にクリアしてたけど、感想書き損ねてた。今書く。

ガールズモードは1作目DS版からプレイし続けている。この3作目だけは未プレイだったのね。3DSになった2作目とあまり変わり映えしないのではないかと思って。
実際プレイした感覚では、確かにあまり変わり映えせず。楽しいけどね。改めて語ることでもなし。

小さい異世界という謎の世界設定は斬新。「部屋のレイアウト」という新たな要素が追加されたが、その追加部分はあんまり興味ないんだよね。「どうぶつの森」しかり、「ファンタジーライフ」しかり「ゴーバケーション」しかり。わりといくつかの作品で目にする要素ではあるけれど。(リアルの自分の部屋も、あまりレイアウトには拘ってません。)
多分そこが反省点となり、4ではいきなりアイドル要素をぶち込んできたのだろう。あれは自分にはドンビシャではあったが、興味のないユーザーにとっては無用の要素だったようで。

どうもこれでガールズモードは潰えたみたい。難しいものよ。
今年SWITCHで「ファッションドリーマー」なるタイトルが発売予定なのだが、それがこの続編らしいので注目していきたい。

GPD WIN4

昔からミニPCいろいろ買ってきたけれど、GPD WIN2はかなりのお気に入り。
HP200LXに匹敵するお気に入りのマシンがこんなかたちで出てくるとは。感動しましたよ。気軽に持ち運べるギリギリのサイズ、重さ。WIN10なので全てのWINDOWS環境が持ち運べる利便性の良さ。そして遊んでくれといわんばかりに付いているゲームパッド

しかし、そんな愛機にもいろいろ不満はある。
もうちょっと軽くなって欲しい。もうちょっとパワーが欲しい。もうちょっと容量が欲しい。(縦画面をソフトで横にしているので)全画面表示が壊れるのをどうにかして欲しい(これは個別のソフトで何とかできるのでやっている。)使える電源アダプター規格がよくわからん。結構壊れやすいのを何とかして欲しい。

特に最後の「壊れやすい」が切実で。何度も天空のサポートにお世話になってきたが、ある時「もうこの部品はないです」と言われて危機感が走った。やはり定期的に新世代に乗り替えていく必要があるのだな。お金の問題は、なんとかなる。しかし次世代のWIN3はスライド画面だからなあ。クラムシェルがいいのに…。


と思っていたら、昨年秋にWIN4が発表された。が。うわあこちらもスライド画面か。WIN2の成功でか(?)、世の中ゲーム用UMPCのフォロワーがだいぶ出てはきたが、それらはほとんどがキーボードのついていないタイプ。それらと戦う「キーボード付きゲーム用UMPC」は、クラムシェルよりはスライド形式が良いのだろう。そういう時代なんだと自分を納得させて購入へ。買うと決めた以上いいのを買おう。HDもメモリも最大で。LTEだってつけちゃおうかな(←結果はつけなかった。余計なパーツが増えてゴツくなるし、4月からはテザリング無制限プランに変えたので、こっちで正解)。ところが申し込みも済みあとは納品を待つばかりの段階になって、WIN2リメイクの話が出てきた。ふざけんな。また買うしかないのかよ。

 

そんなわけで。世間の評判とは裏腹に複雑な想いで手に入れたのが今機種。初期の印象としてはお気に入り機種との比較でネガティブになりがちなのは仕方ないところ。

先にポジティブなところから書いていこう。
マシンパワーが強力になったのは、まだそこそこしか感じてない。もうちょっと環境を整えないとな。とはいえ、Nreal AirのNebula対応(ベータ版)で早速威力を発揮してくれている。WIN2だと1画面しか表示が出来ず、二画面にすると真っ白な画面になってしまう。容量が多いのもありがたい。WIN2ではシステム以外はほぼ全てSD CARDに入れていたけど、こちらはHDにガンガン絶賛インストール中。ゲーム以外のデータも入れていきたいな。スライドを下して、両手で持ってゲームに専念する場合は、やはり安定。しっくりくる。
続いてはネガティブなところ。
ともかく大きくて重い。我慢の範疇を越えた重さ。パッドが横についた分長くなり、片手でもったときの不安定さが半端ない。ネックストラップ必須だが、出来たら右手側につけたかった(左下にしかつけられない仕様)。スライドキーボードにもいろいろと不満が。ファンクションがすべて「Fn」キー同時押しが必須になり、アプリを落とす[ALT]+[F4]がとてもやりづらくなった。そもそも最上段のキーはスライド画面に指がぶつかって設計の問題だと糾弾したくなるぐらいに押しにくい。WIN2のようにキー自体に凹凸がなくて押しづらい。左右のパッド部分が邪魔でやっぱりキーが押しづらい。上部左に電源キーがあるのだが、そのあたりは手で持ったりするときに間違って押しがち。ボリュームボタンの+-は逆の方がしっくりくる。追加でつけてくれた背面ボタンは押したいときに見つからず、余計なときに間違って押してしまう。右下のポインティングデバイスは思いのほか使いづらい。これならジョイパッドで十分。
…酷いな悪口。繰り返すがこの評価は現時点における「お気に入り機種との比較」なので、慣れと工夫でかなり改善されるはず。されると信じたい。WIN2リメイクが出る頃には「そんなのなくて十分」と言えるぐらいになってれば良いのだが…。というかWIN2リメイクの仕様が気になって仕方がないわ。

暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー

両作ともしっかり楽しんだから、映画を見に行くのもおかしい話ではない。
とりわけ二作品に登場する「五色田介人」の関係が気になったのは大きい。

二作品とも、それぞれひとりの脚本家が一年を通して書いていて、独特の世界観が確立しているだけに「混ぜたら危険」だと心配した。制作側もそれを意識していたようで、清々しいまでに「別の物語」として展開。最後のバトルシーンで唐突に敵・味方が合流し、意気投合して戦うという、「VSというお祭り」をほぼ放棄した仕様。でもそれがほとんどのファンの希望に沿った結論なのだろう。二人の「五色田介人」についてもほぼ予想どおり。別人であることは確かだが、ふたりの関係性は明かされず(多分考えてないのでは。)ドンブラの五色田介人はトゥルーヒーロー…。便利な称号だ。

 

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

まあ普通のCGエンタメ映画でしたよ。もともと観る気はなかったけど、評判を聞いて相当期待値を上げちゃってたしね。

映画として観ると中身はたいしたことないけど、普通に楽しめる。そして、そこそこ感じる「マリオ感」が、いや、感じゃなくてこれが本家だよという感慨がじわじわくる。

マリオはもともと現実に近い世界観だったのが、「スーパー」になって以後は謎の異世界で活躍するようになったのだという忘れがち(というか覚えてる必要のない)設定が再確認できた。ブラッキーもといスパイクも出てくるしね。

そういう意味ではドンキーコングがマリオにとって最初の作品であることが語られなかったのが少し残念だったかな。ポリーンらしきキャラは出てくるけどさ。ドンキーはドンキーで別の世界設定が与えられちゃったから仕方ないけど、ふたりの対峙のシーンではてっきり互いに「ひさしぶり」とか言うと思ったのだが。(初代とは別のドンキーなのか?)

せっかくなのでここで個人的「マリオ歴」をひもといてみる。
ドンキーコングはまともにプレイしていない。むしろゲームウォッチ版とか、MZの「ドンキーゴリラ」などで遊んでたくち。マリオブラザーズファミコンで最初に遊んだタイトルな気がする。名作認定されているスーパーマリオブラザーズマリオ64はどちらも少し触ったぐらいでガチでプレイしていない。まともにプレイしたのはDS/Wii以後。そこからはしっかりギャラクシーも3Dもオデッセイも結構プレイしてる。一番楽しんでるのはマリオカートかな。ほかの関連作まで書いていくとキリないのでこのあたりで。

 

X68000 HDD サルベージへの道(3)

X68000 Z買った。起動がめんどくさい。通信環境がないのは仕方ないわけだが、HDD環境までなかったとはな。これで可能性が大幅に減った。ある種のきっかけになればと思った製品なので、役割は完了したのかな。高かったし、場所もとるのが厄介ではあるが。

きっかけとして、エミュの方をいじる。サルベージしてあったHDDの中身をXM6で見ることは出来ていた(2010年10月)。が、なぜか起動ができないまま。HDD環境で起動できないと、まともに使えないので困ったー。時々試しては失敗していたのだが。この前、改めてネットを見返してなんとなく試してみたら、出来た。あっさり出来た。
20世紀末に放置した環境が、いきなり復活したのだ。しかもよ。GPD WIN2の小さい環境で。さらにSoundCanvs VAインストール済みの環境でよ。これこそ、タイムカプセル。自分にとって青春時代の空気のたっぷり詰まったタイムカプセルがついに開かれたわけですよ。うわあ。

ウィンドウズのない時代だから、ファイラーが基本的な運用環境。自分はFu.xを使ってた。ハードディスクも容量が少ない…80Mバイトしかないので蓄えられたファイルはおおむね圧縮されている。当時の形式はもちろんLZH。選択すると、メモリ上に設定されたRAMドライブにて自動的に解凍される。ネットで落としてきた様々なデータを楽しむのだが。JPGは大きすぎて表示に30秒から数分かかったりするので、PICMAGといったイラストのデータ。MP3なんて扱う容量なんてないから、音楽は基本楽譜データ。それをPCの内蔵音源で演奏させるのだが、自分はMIDI音源を買っていたからね。かなりリッチな演奏が楽しめる。ワンボタンでMIDI演奏ツールRCPが立ち上がり、解凍したRCPファイルを選択して演奏させる。SoundCanvs VAの、SC-55の音で再現される演奏。うおぉぉ。
…まあ、それだけなのだが。当時のパソコン通信のログはほとんど別のフロッピーに格納していたのだが、親に捨てられたかな。残っていたとしても…実家のサルベージ用のPCもだいぶ古くなってしまった。使い方も一度忘れてるし、サルベージできるだろうか。そんな手間をかける意味があるのだろうか。なんて思いながらフォルダを漁っていたら、新卒会社入社当時の同期とのやりとりのログが。げぇぇ。読みたくねえ。

ともあれ。CD-ROM版の電脳倶楽部も読めるようになったし、通勤電車の中でぼちぼち読んでいく。これで当初も目標は達成。長かったけどな。

さて、これからどうする?環境を再構築する手はある。80Mに閉じ込もっている必要なんてない。もっと広いHDD環境に引っ越して、LZH圧縮を止め、全部解凍、フォルダ整理するのもいい。Z'sSTAFFも復活したので、未完成で放置していた絵の続きを描くのもいい。発展のない古い環境にどこまで固執するのかというのもあるけど。

まあ、好きにするさ。

すずめの戸締り

この作品、基本的にはするするっと観られてしまって、あんまり引っかかるところがなかった。(ダイジンの扱いが惨いという批判はあるようで、それはそうだな)制作側もそれを意識したのか頑張って引っかかりポイントを設けてくれている。まずは日本縦断。地図を提示しつつ、九州から東京を通り東北へ。これは聖地巡りが楽しめそうだ。東京の騒動も街を立体的に把握できていい。後半のドライブでは懐メロとか言って昭和時代の曲がいくつも選曲される。すぐに切り替わっちゃうので曲を堪能とまではいかないが、自分の年代どんぴしゃなので嬉しい配慮。そしてもちろんテーマとしての東日本大震災。わりと具体的なところまで攻めてくるので、実際の被害者がどう感じたのか少し気になったが(ネガティブな意見も読んだ)あれから10年経ってそろそろ落ち着いて触れても良いと判断したのだろう。
新海誠作品としては「君の名は」以降世界展開が目立ってきているので、上記のひっかかりポイントが当事者である日本人以外、海外の閲覧者にどう影響するのかが興味のあるところ。日本の地理に興味を抱いてくれるか、懐メロに引っかかってくれるか。そして震災は。と、海外反応を洗っているわけだ。