ゴジラ-1.0

映像的ハッタリの割りにハズレの多い監督の作品なので、観る気はなかったのだけど公開と同時に絶賛の声が多く、急ぎ観に行くことにした。フットワークは大事。

高評価は納得。暴れるゴジラの迫力と、対する戦後まもなくの日本人の姿がうまく描けていたと思う。震電は恰好いいよね。名前は記憶になくても、独特のフォルムは記憶にあるよ。死ななかった元特攻兵が「ここが己れの死地」とばかりに出撃するのはベタすぎ。途中でオチ判っちゃったよ。これを主テーマにされたらウンザリしてたと思うけど、ゴジラという大嘘に対するには丁度良い塩梅だったように思う。シン・ゴジラの方が余程作品としてはクレバーだったが、あれは海外で理解してもらえる内容ではなかった。今作の方が世界にウケるのではないだろうか。

一点気になるのは、今回のゴジラ放射能関係なさそうなところ。謎な存在のまま終わっているのだけど、未知の、とはいえただの「生物」というのならば口から吐くあの熱線はなんなの?青光りした背びれがガシャンガシャンと動く機械っぽさ。そこだけ不可解。ゴジラ的は欠かせない要素ではあるのだけど。