うる星やつら

もともと。中学生の多感な時期にはまった作品なので思い入れがないわけがない。しかしこの時期にリリースする意義は。我々が懐かしがるよりむしろ、若い人に知ってもらいたい。そういうことだろう。同意する。

とすると。主人公であるあたる/古川登志夫もラム/平野文も共に現役声優でいてくれている中での声優交代は、まあ仕方のないところ。お願いすればやってくれたかもしれないが、あの頃の声が出るわけでもない。いや、実際のところ「声」は出てる。が。声から滲みでてくる艶がなあ。こればっかりは。それぞれあたるの父、ラムの母役で出てくれるサプライズが落としどころだろう。新しい声優については、特にラムの違和感が強くて簡単には馴染めそうにないが…仕方ない。仕方ない。上坂すみれさんは気にせず頑張ってくれればいい。

それを踏まえても。やっぱりこの作品。観れば観るほどに。昭和のあの時期だから成立できたんだろうなあというのが分かってくる。時代の空気がそもそも昭和だし、オチのまとめ方、捻りも単純。そして何より勢いがな。バブルに向かい、人口の多い団塊ジュニアである我々がたのしく騒いだあの時代の空気。そこに乗っかってきた押井守の登場も含めて。足りないのは最初から分かっていたことだけど。

自分は懐かしいから最後まで付き合うよ。若者たちの反応がどうあれ。

なお。歌は、OPも練習しているが、EDの方がうまくはまった。難易度も高いが練習でなんとかいけそうで声も意外と出せる。