考える生き方

考える生き方

考える生き方

finalvent なるブロガーが己れの半生を振り返りつつ、考えてきたことを書いた本。氏のことを知らないひとには何の興味も起こさないだろう本。自分はぼちぼちブログを楽しませてもらってきたので読んだわけだ。で。内容はいつものブログ記事と変わらない。というか。なんであのような記事内容になるのか、それが判明する本であった。
氏の文章で興味深いのは、どの話題になっても最終的に自分語りになってしまうことだ。もちろん文章はすべからく書いた本人のものなので結果的に自分語りなのだが、なんていうか。普段からいろいろな知識を取り入れ、ずっと考えてきているので、時事ネタとかが出てきてもそこから初めて考えるのでなく、いつも考えていることがガラガラポンで出てくる感じか。ブログの記事を読み続けるうちに見えてくる人間のひととなりが、この本で「なるほど」こんな人間だからこういう記事が出てくるのかと。そうなる。
そんな知識と一緒に、文章からにじみ出るお馴染みの諦観については…インテリタイプの悪い習性が出てるのかな。苦労はされてるし、難病煩いが一因かもしれないが、人生としては十分成功者の方に入ると思う。幸せってのはつくづく気の持ちようなのだな。結婚して子供が4人なんて知らなかった。時折イヤミを感じないでもないがそれもひっくるめて素直に気持ちを明かしてるのが氏の魅力なのだろう。
ちなみに。氏には仕事で一度だけ会ったことがある。この本に書いてある容姿そのものではあるが、眼力が思いのほか強いのが印象に残っている。基本的に意思が強いひとではあるのだろう。