ヘラクレスの栄光 〜魂の証明〜(DS)

ヘラクレスの栄光 ~魂の証明~

ヘラクレスの栄光 ~魂の証明~

果てしなく地味なゲームだが、ファンは見逃さない。ファイナルファンタジーVII,VIII,X のシナリオライター野島一成氏の新作を。いや、ヘラクレスの栄光III,IV のシナリオライター野島一成氏の新作を。
平凡な出だしだったが、少しづつ見えてくる泣けるシナリオ。今回強調されている「不死」と「記憶喪失」の設定だけど、この図式ってヘラクレスシリーズのみならず、FFVII、Xにも近いノリ、というか。FFXにも通じる独特な死生観。マンネリというよりこのひと独自のテーマとして今後も追及していって欲しいと思う。(・・・って書ききっているがまだ途中。そろそろ終盤かな。バトルの難易度がじわじわ上がっていきそうな予感がして怖い。)
[2008.6.4追記]一昨日クリアしたので全体的な感想。
シナリオについては上で挙げたとおり良い。ストーリー展開も地味でまったりなのにじわりと悲しみが効いてくる。FFでない、飾り気のない純粋な野島節。曲も良い。(サントラ出て欲しいけど、多分無理かと。せめてサウンドモードでもあれば良かったのに)バトルもなるほど、うまく出来てる。アンデットが引き立つようになってるところ、世界観にもマッチしてる。
が、それらの良さをすべて打ち消してるのがテンポ。いちいち親切が仇になっている。とりわけそのだらだらしたバトル演出は最悪と言っていい。間をとった長い魔法(それも全体魔法はひとりづつといった念の入れよう)。ゲームしながら本とかテレビとかがないとイライラが募るばかり。そんなわけで、最終的な満足度は割りと高いものの、おいそれと人には薦められない。残念。
もうひとつ。後半の「タイミングを図る」高難度の敵にはまいった。通勤時間そのバトルのみに費やしても失敗。幾度かトライして偶然勝ったが、二度と勝てる気がしない。もっともその後は逆に負ける気しなかったし実際ラスボスも余裕だったな。