3Dカメラ

デイリーポータルの↓の記事を読んで忘れていた己れの心に再び灯が点いた。
3D動画を撮ってみた
自分は3D大好きなのだ。立体視の本があるとしょっちゅう買ってしまうし、カールじいさんも3Dで見た。いまどき安いデジカメを二つくっつければ簡単に立体視環境ができるとは思っていたが、実際にやった記事を読んでしまった今、自分でも再現しなくては、と手ごろなカメラを探してたら昨年秋に↓こんなカメラが出ていることに気がついた。(というか、記事を読んでいたはずが忘れていた。)

FUJIFILM 3Dカメラ FinePix REAL ブラック F FX-3D W1

FUJIFILM 3Dカメラ FinePix REAL ブラック F FX-3D W1

これだ!これだよ。もう同居のひとにどう思われても構わない。これはオレのために作られたデジカメなのだ。そんなわけで翌日、そのままの勢いにて秋葉のヨドバシで購入。
「2つのカメラさえ付いていればいい。あとはPCで立体視する」ぐらいにしか考えてなかったが、このカメラはそんなニーズのさらに上を行っていた。カメラのモニタでは、撮影後はもちろん、撮影時だって画面が立体になっている!立体視もいらない。3Dメガネもいらない!もちろん動画だって立体のまま撮れる。まさに自分にとって夢のカメラだった。
ひととおり遊んでみて思ったこと(というか知ったこと)。3Dカメラの被写体選びは通常のカメラと違う。通常はなんだかんだいって結局2Dの世界に映像を落とし込むことになるのだが、3Dカメラはいかに立体を意識させるかに力点が置かれるため、近影、遠景と合わせた立体的構図が被写体選びの重要な要素になる。立体が感じられるのであれば、別に日常風景でも構わない。そして。立体で撮った写真は1枚絵としては不自然な印象を覚えるものだが、これが動画になるとよりリアリティの増した現実感の伴った映像になる。ような気がする。日常でも構わない、というかむしろ日常を切り取ったほうが現実感があって面白いと思う。
ネットのレビューにもあったが、このカメラは立体カメラにおけるQV-10なんだな。QV-10はデジカメの始祖として有名だが、撮影という行為を、フィルムという制限を超えて、日常の生活のなかで気軽に行えることの素晴らしさ、新たなライフスタイルを知らしめたという意味でも名機であった。このカメラもまた立体写真なる風変わりな写真を、より日常に取り込ませるべき革新性をもったカメラなのだ。
・・・と言いたいところだが、立体写真は昔からどうもアピールできる層、できない層がはっきり分かれているので本当に普及できるかは未知数。ほとんどの家電屋で扱ってないのも気にかかるところ。
(おまけ)とりあえず撮った立体写真。平行法でどうぞ。