ドラゴンクエストVI 幻の大地(DS)

ドラゴンクエストVI 幻の大地

ドラゴンクエストVI 幻の大地

まだ始めたばかり。先にあやふやな記憶に基づくSFC版の評価を書いておくと、VIIほどでないが、あまり評価できるタイトルではなかった。

バリエーションが多すぎて返ってみえづらくなった戦闘システム。当初明確な一本道だったのが、途中から目的すらあいまいになり(自分探しだっけ?)いきなり放り出される展開。2つの世界がごっちゃになる。設定の種明かしなど、物語の重要なところの表現があいまい。身内の仲間キャラすらよくわからない。(過去作でいうと、IVはライアン=戦士、アリーナ=姫、トルネコ=商人、Vではパパス=父、ビアンカ=妻、息子、娘、と一言で言い換えできたのでイメージしやすかったが、VIは言い換えができないのでキャラのイメージが掴みづらい。えーと、ハッサンは力持ちキャラだっけ?)複雑になったうえ、肝心のところが強調されないのでなんだかわからないままラストを迎えた印象なのだ。ひょっとしたら己れの理解力がないだけかもしれないが…。

Vなど最近のリメイクをみていると、演出面をわかりやすくブラッシュアップしてきているので、今作こそ大幅な修正で「わかりやすく」してくれれば、評価しやすくなるだろうに、と期待している。その意味で、魔物が仲間にならないぐらいは、むしろ歓迎。会話システムが威力を発揮してくれるのを望みたい。
[追記:2010.03.14]
とりあえず初期目標のムドー討伐は達成。ここを境にゲームの感触がガラリと変わるので、ちょっと書いておこう。どこかで堀井雄二自身が言っていたこととして「物語を小分けにする」というのがある。ゲームを長く遊んでもらうには細かく小分けして、いったん止めても後で再開しやすくするんだという。その分かりやすさがこのゲームを国民的タイトルにした一因だと思うのだけど、VIは違うねぇ。シナリオが進む度に謎が増えていく。世界がふたつあるのでさらに混乱。ムドーを倒しても謎は投げっぱなし。謎を解消するために道しるべもなく世界を彷徨うのが今作のウリだったと記憶してるけど、このままだとSFCのときと同様クリアはしたけど話が良くわからないまま終わりそうで怖い。当面はシナリオのことは忘れて特技漁りに専念するかな。
[追記:2010.04.08]
ようやくクリア。
後半の全貌はこんな感じ→ムドーを倒したら夢の世界で「ダーマの神殿」が復活。彼は大魔王の手下のひとりに過ぎず、ほか3人のを倒していくうちに夢の世界の「メダル王の城」「魔法都市」「ゼニス城(後の天空城)」が復活。またそこに至るためには4つの装備(剣、兜、鎧、盾)を集める必要があり、それらを求める旅ではふたつの世界を行き来する穴、各世界で入手できる乗り物で少しづつ道を広げていかなくてはならない。(ここまであえて書いてるのは、そのうちまた忘れそうなので(^^;))
自分を取り戻すイベントは前回のプレイで一番印象に残っていた。ただ当時の記憶と同じくちょっとあっさりめ、かな。ほかの演出も正直満足できない。婉曲表現が多いので頭の中で「これはこういうことなのだ」と認知しきれない。たとえばミレーユがかつて奴隷だったくだりも本編内でははっきりと明示されていなかったと思う。ラスボスは苦労した。それまで4人パーティだけで対応できてたのが、さすがに全員がかり。それも結構レベル上げ&特技漁りをしなくてはならなかったので、倒したときにはそれまでのいきさつ(ストーリー)をだいぶ忘れかけていた。前回はすっかり忘れきっていたはずだ。エンディングでミレーユが奴隷だったことがはっきりとわかるシーンがくるが、当時は「???」になっていたと思う。本文で挙げたとおり、仲間キャラも掴みづらい。会話システムが導入されたおかげで一緒に行動するメンバーの性格はだいぶ掴めたけれどバーバラはラストバトルぐらいしか参加させていないので、別れに何の感慨も感じられなかった。
…ということで、おおむね前回プレイと感想は変わらない。というか同じタイトルだし。もっとも作者の狙いはよくわかったし、それなりに評価できることもわかった。あとちょっとだけ。前回はクリア時点で止めてしまったので知らなかったが、ラスト後の隠しダンジョンで4と5のキャラに会えるようなので、それを堪能してこようと思う。