リメンバー・ミー

おそらく半年ほど前、何かの映画を見に行った時に見た予告で予感がした。「音楽」と「死」がテーマで。ピクサー作。これはきっと良作に違いない。

今朝、ちょうど時間ができたので観てきた。予感どおり素晴らしい作品だった。
ともかく世界観がオリジナリティ高っ!ともかくメキシコ。町の風景。犬。家族中心の生活。そして音楽。さらにその土地の風習、死者の日と死者の世界。骸骨状態の死んでる親族たちとの邂逅。生者の記憶から消えることで迎える第二の死。中盤あたりにオチに気づいてしまったが、気にならないほど魅せられていた。ラストは予定調和的に悪役を倒して帰還。泣かせるラストへ。

ピクサーの作品は(全部観たわけでもないんだけど)独自の世界観、設定で観客を驚かすものの、最後はキレイに伏線を回収させて誰でも安心できる予定調和ラストで大団円、が非常にうまいのだけど、それがマンネリと思うひとには少々評価を下げられがち。入口の敷居を下げて、ありがちなヒーロー、ロボットバトル、学生生活、魔法少女のフォーマットから始めてとんでもないラストを迎える日本の名作アニメ作品とは真逆なんだと理解した。(もちろん、ありがちフォーマットから始めて予定調和に終わる日本のアニメも沢山ある。それらはどれほど丁寧に仕上げても佳作どまりなのだが。)

原題は「COCO」なんだよね。もちろん意図は分かるけど、ラストの驚きを考えるとこのタイトルはいただけないな。この作品は「リメンバー・ミー」がベストだと思う。

好きな曲はもちろんテーマソングの「リメンバー・ミー」。ずっとヘビロテで聴いてるけどそんなに重くなく、すっと心に染みる、作品のテイストにとても合っている。

もちろんもっとメキシコテイストに溢れたほかの曲も好き。次点のお気に入りは
ラスト直前の「音楽はいつまでも」。
石橋陽彩くん、だっけ。日本語吹替えの主役だけど原作版(メキシコ)よりボーカルがうまい。すごいな。

そして映画公開序盤なのにすでにサントラが用意されているところ、さすがディズニーは用意周到だ。入手せねば。

リメンバー・ミー オリジナル・サウンドトラック

リメンバー・ミー オリジナル・サウンドトラック