ローマの休日1日め(6/8)

今回の旅行、あまり予定は立てないようにしていたが、「ヴァティカン博物館」と「コロッセオ」は外せないうえに何時間も並ぶことがあるらしいと聞き、代理店経由で事前に予約を入れておいた。最初の「ヴァティカン博物館」は近くのHOTEL REX のロビーに 7:25 集合とある。HOTEL KENNEDY で準備してくれている朝食は7:15から。今回は抜くしかないな。早速朝のローマに飛び出す。
旅の間ずっと思ったことだが、この街はどこを撮っても絵になる。ただ現実的にいうと、古いというよりボロい域に入っているか、いやこれはこれで味のある風格というのか、その辺の絶妙さのある風景といえた。大学の卒業旅行で行ったカルカッタもそんな感じ・・・いやあっちの方ははっきりいってボロかった。
すぐ目の前のテルミニ駅に出て、そこを北上、したところでマクドナルドがあった。「現地のマクドナルドでビックマックを食べるようにしてるんだ」と主張していただけあって、妻がここでの朝食を提案。中に入る。この時間、ビックマックどころか朝マックもなく、簡単なドーナツとパンしかなかったがとりあえず至急腹のなかに収める。ここはゴミ箱が変わっていたな。入れるとドラムが回る形式。マックを出たところであまり時間がない状況に。小走りに向かう。HOTEL REX はオペラ座の近くというが・・。途中現地のひとが教えてくれたりもしてほぼ時間きっかりに集合場所に到着。ホテルに入ると「こっち」という看板があって地下へ。そこがオプショナルツアーのロビーだった。名前を告げてしばし待つ。他にもいろいろツアーがあるとかで、頭に入れる。
時間が来た。受付にいた女性のひとりがツアー添乗員。それと現地人っぽい係員にバスに乗せられ、目印のステッカーを付けて発進。バスは2-30人は乗れそうだったけど、当日一緒だったのは10人ぐらいだったかな。
前日同様名所っぽいところを抜け、橋を渡る。ある程度まできたとこでバスを降りて歩く。高い塀があった。その向こうがヴァティカン市国。

ヴァティカン博物館

朝も結構早いはずが、すでに結構な人数が並んでいた。「でも皆さんの分は予約してありますよ」と添乗員の心強いコメント。そこで小さい機械とイヤホンが配られる。
これをつけると少し離れても添乗員の声が聞けるようだ。「・・はぐれたら出口のところで待っててください。それでもだめなら自力で帰ってください。その場合でもこの機械は返してください。
出ないと帰国してからH.I.S から連絡があります。1万円はするらしいので」。
いや1万円はしないと思うけどな。大事なのはわかった。塀から入った建物の中では、まずパスポートの確認。国が違うので。
ここから添乗員任せ。解説を聞きながら写真を撮りまくる。どこを巡ったかは記憶とガイト誌で紐解くと・・

  • ピーニャの中庭

松かさ(ピーニャ)の彫刻が目印の広い中庭。中央には最近の芸術作品として金の丸い地球っぽいオブジェが置かれている。
いくつかシスティーナ礼拝堂の写真がおかれていて、そのうちのひとつで添乗員が説明。システィーナ礼拝堂では写真と解説が禁じられているのでここで説明するとかで、天井絵を描いたミケランジェロの話や、ここで行うコンクラーベの話とかを聞く。少し休憩。

地味だなーと思ったラオコーンの像が説明として一番印象に残っている。実際ガイド誌でも必ず出てるな。

  • 動物の間

素通りしたな。じっくり見たかったけど時間がなし。

  • ミューズの間

「ベルヴェデーレのトルソ」が記憶に残ってる。でかいボディ。

  • 円形の間

真ん中の水溜(?)が記憶に残る。周囲の彫像もあったなそういえば。

左右に棺がある。棺を支えるのがそれぞれライオンと狼だった。

  • 燭台のギャラリー

ここはあまり記憶にないが、壁側にいろいろ彫像があったんだと思う。

巨大なタペストリが圧巻。この辺までは添乗員が不思議がるほど人がいなくてラッキーだったが、ここからはいつもどおり(?)人があふれ出す。

  • 地図のギャラリー

左右の地図のタペストリもすごいが、何よりもきらびやかに続く天井が忘れられない。

  • ラファエッロの間

アテネの学堂」は絵自体も見覚えがあるが、登場人物が有名で面白い。「ボルゴの火災」も覚えた。火事のときに当時の教皇が奇跡を起こしたとかいうやつね。

ここがメインイベント。有名な「天地創造」と「最後の審判」が圧巻。だが、建物としてみるとこの部屋。単に絵を描いただけの箱なんだよね。ここまでのどこかの部屋でだまし絵による天井を見たが、そういう視点でみるとちょっと安直な気が。

システィーナ礼拝堂を抜け、外に出たところで他に見たい人は現地解散となった。半分以上が残る。確かにサン・ピエトロ大聖堂の中とか、ミケランジェロのクーポラに登るとか見所は一杯あるのだが今回自分らはここまで。サン・ピエトロ広場を抜け、少し行ったところから地下駐車場に入り乗ってきたバスに戻る。バスはまた名所各地を抜け、共和国広場まで。ここの外れにあるローマ三越が今回のツアーの終点だった。

ローマ三越

ブランドが品が一杯。だが自分は興味なし。妻にはあったのかな。申し訳ないが、奥に真実の口のレプリカとトイレ&休憩所があるらしいのでそこへ。そこかしこの日本語がうれしい。自分の旅の裏テーマは「イタリアのオタク文化を見つけてみたい」じゃないや、「イタリアにおける日本」だった。ドコモの携帯充電器とかあったな。おみやげになりそうな物も結構あったのでもう一度来ようと思ったのだが、結局二度とここに来ることはなかった。

→ テルミニ駅

ここらで昼食にしてテルミニ駅を見物してから一旦ホテルに戻ることにする。ローマ三越の付近を散策。本屋もあったが後回し(結局ここにも二度と来ることはなかった)。日本語メニューのある店は妻が嫌がった(こちらは逆に日本から離れたかったらしい。これはこれでわかる。)テルミニ駅に向かう道で一軒のバールに入ることにした。わりと自分にも食べやすそうなメニューがあって部屋の中で食べられそうだったので。多分ここだと思う。
自分はピザ、妻がパニーニを食べる。出てからチップを払わなかったと妻から非難を受ける。そもそもホテルでも払っていなかったではないか。
テルミニ駅に入って一番最初に目に入ったのは本屋。地下1階から2階までの3フロア。1階からざっと見る。あまり分かる本はなかったが、SF/FANTASYの棚で見知った名前を見つける。アシモフにU.K. ルグィン、ミヒャエル・エンデ、エディングス、ムアコック、M.Z.ブラッドリィ、テリー.ブルックスにペリーローダン(←これは作品シリーズ名)。続いて地下。日本の漫画は端っこに少しだけ。とするとアメリカほどには普及してないってことか。その少しだけのうちのひとつが「臥夢螺館」。さすがイタリア、アートすぎる。でもうひとつが「ボボボーボ・ボーボボ」なのはどーよ(笑)。今話題の「天使と悪魔」の原作本もここ。2Fに上がるとツアー向けということで日本語のローマ紹介本とかがあった。
本屋を出てそのまま駅地下散策。本屋向かいにあった電器店っぽい店にはゲームが少々。少ないくせにゲームボーイのタイトルとか混じってるのはいかがなものか。しかも丁寧にガラス棚に陳列してある。ジェラード屋で立ち食い(店員が無愛想)、CD/DVD屋でようやくまともなアニメ/ゲームラインナップを見つける。アニメは。「魔女っ子チックル」に「ザンボット3」、「ルパン」「うる星やつら」「未来少年コナン」「ダルタニアス」「ハイジ」「サンディベル」「エヴァンゲリオン」「コロコロポロン」「闘将ダイモス」「釣りキチ三平」「トライダーG7」「ヤッターマン」「ガンダム」「スクールランブル」「千と千尋の神隠し」など、新・旧/メジャー・マイナーゴジャマゼ状態。こっちではこれらすべてメジャーということか。ゲームは。今考えるとPS3XBOXの棚はあんまりチェックしなかった。XBOX360の方がPS3より若干メジャーだったか?Wiiは日本にないオリジナルが目立つ。日本ではまだ出てない「大神」「パンチアウト」があるのがうらやましいが、こっちはリージョンコードが設定されてて日本では使えないので買えず。DSタイトルを物色。ここでは関係ないはずのドコモダケのゲームが出てて笑う。(この後別のバール系の店ではなぜかNHKの「ドーモくん」が公式キャラになってたり。)ワゴンにあった消防士のゲームがきっと「THE 消防隊」だと勝手に思い込み購入候補にして店を出る。
いくつかおみやげ店などを見た後、スーパーマーケットへ。懐かしいキンダー・エッグやヤクルトなどを見つける。店先にドラゴンボールやルパンのシャンプーを撮ったところで警備員に注意される。
ホームで電車を見て、駅を出ていったんホテルに戻る。テレビをつけると「名探偵コナン」が放映されていた。

コロッセオ

一休みしたら今度はコロッセオに向かう。まずはテルミニ駅へ戻り、地下から地下鉄ホームへ。あらかじめ予習していたとおりに自販機で切符を買う。ここは1回券(75分)1ユーロ、1日券4ユーロ、あと1週間券もあったが自分には関係なく。1回券を二人分購入して改札を通る。コロッセオ駅はB線なので青のラインが入ったホームに行くが、方向的に合っているのか?妻が道行く女性に聞くと「こっちでいいよ」・・・と言ったが電車に乗る直前に訂正。ホーム反対側に回る。ここは特にスリに会いやすいらしく、実際他人との密着度も高い。入り口付近で妻と小さくなっていた。テルミニから2駅先がコロッセオ。地上に上がってすぐに目に入る。
兵士っぽいコスプレの人物も見つけたが、写真を撮ると金を要求されると聞いていたのでここでは無視。入り口付近で結構並んでいたが、予約券があるのでスルー。予約者向けチケット販売所で2枚買うと、その先はコロッセオ内部。
あまりにそれらしい光景なのでいくつも写真を撮りつつぐるりと回る。妻は最初圧倒されていたようだが、人が殺しあうのを見るところだと説明すると「怨念がたまっている」とか霊感ありげなコメント。ないでしょ霊感。

ラティーノの丘

コロッセオの入場券はパラティーノの丘、フォロ・ロマーノとセットになっている。ということですぐ目の前のパラティーノの丘に行こう。
コンスタンティヌス凱旋門を見上げ、目の前の坂を登る。そこに入り口がある・・と思ったら出口。脇にある細い坂の向こうが入り口かと思ってさらに登る。この日は朝からずっと快晴。気温も高く疲れが出始める。登りきると行き止まり。せっかくなのでそこの教会に入り、席に座る。奥から聖歌が流れておごそかな気持ちに。最初は誰もいなかったが、そのうち部屋に老夫婦が入ってきた。教会を後にし、行き止まりであることを再確認すると坂をとぼとぼ戻る。老夫婦が出てきたので妻が聞くと、パラティーノの丘の入り口はコロッセオからぐるっと回らなければならないらしい。途中細い坂道なのにいくつも車が上がってきて、塀の前に止まる。何かイベントでも?と思って入ろうとして入り口の女性に止められる。「結婚式があるんだよ。プライベートなパーティさ」とさっきの老夫婦。カナダから里帰りで来たという彼らと妻が会話を交わしつつ、コロッセオの前で別れた。
南へと道を歩く。喉か渇いたので露天でジュースでも買おうとするが、3.5ユーロだとかどうも高い気がして購入せず。しばらく歩いて入り口を発見。登っていくが疲れが頂点まで来ていた。さっさと済ませたい。ガイド誌によるとここを抜けた先に真実の口のあるサンタ・マリア・コスメディン教会がありそうだが・・。ガイド誌でみたそれっぽい塔もさっき出口でみたし。道行くひとに尋ねるが、ここを突っ切ることはできず、さらに遠回りしなくてはならないとのことで断念。最初の出口から帰ることにする。
出口に来ると日本人カップルが入ろうとしていた。「ここ出口だよ」と男が気づいて、我々が登った行き止まりの方の坂道を登る。訂正する親切心も気力もなく見送る。さらに行くとさっきの結婚式へと向かう車が入ってきた。中を覗くと花嫁が居た。隣は花婿か?むしろ神父っぽいたたずまいだったが、確認する間もなく車は去っていった。
フォロ・ロマーノには行かず、コロッセオ駅に戻る。さっき買おうとしていたジュースを買ったら2.5ユーロだった。

その日の終わり

夕食はテルミニ駅で。地上2階。本屋の向かいのレストラン?で食べることにした。妻がバジルのパスタにサラダ。自分はミートソースとビールにコーラ。あとプリン。パスタは味はともかくうどんのような太さに参る。プリンはおいしいけど・・・ちょっと甘すぎドロドロしすぎか。
ホテルの向かいにある公園が気になって見に行くがもう閉まっていた。この街は路駐が多く、無法状態かと思ってたら1台駐禁の張り紙&移動不能状態にされていた。ホテルに戻ってテレビを見ると小公女セーラが放映されていた。あとはシャワーを浴びて寝るだけ。