コードギアス 反逆のルルーシュ

コードギアス 反逆のルルーシュ 1 [DVD]

最近アニメはあまり見ていなかったのだけど、機会があったので一気観。相当良かったので感想書く。

１話見て大抵のひとが気づくと思うのだけど、これって「デスノート」の発展系すね。（あえてパクリとは言わない。）
「デスノート」って読んでてすごく勿体無い作品だった。あれだけ魅力的な基本設定にも関わらず、世界観、主人公の動機、倫理観などいろんな点がスポイルされていた*1。死神世界とか設定あんまり考えてなさそうだし、主人公月が完全無敵なキャラ立ちのおかげで「新世界の神になる」動機がまるでなし。人や肉親殺してもほとんど平気。デスノートもいわくありげっぽいアイテムにみえて、その実なんの背景も物語も背負っていないただの便利アイテム。ちょっとしたストーリーテラーならいろいろ肉付けしたくなるところが概ねあっさり削ぎ落とされている。
もちろんあの作品はワザとそうして月対Ｌの頭脳対決をテンポ良く見せ成功した作品なのだけど、そんな欠乏感をコードギアスは十分満たせてくれた。大掛かりな世界設定でルルーシュが世界を変えようとする動機を提示。彼は肉体的、精神的弱さを抱えてるから結構ひととの関わりも多く、それ故に悩みも大きい。設定の全貌をほとんど見せてないギアスも、デスノートと違って禍々しい暴走を起こしてくれる*2し、ドラマとしてはこちらの方がより豊かだと思う。（これだけ盛り込んでおいてテンポはデスノート並み。幾分段取りめいた展開もあるが）
物語は全然終わってなくて最終的な評価は当分先になりそう。今後はマメにチェックしていこう。

*1:一方、コードギアスでもなかなかの魅力設定がひとつ、おおきくスポイルされている。このご時世に「日本が占領されている」という世界設定。いろいろな広がりができそうだけど・・・まぁ話の拡散を抑えるためだろう。かなり端折られている。たとえば後半いろいろな「日本」が提示されるが、現実を考えると天皇をどうする、って話になってて全然おかしくないと思うんだよね。例えばブリタニアに天皇家が滅ぼされていたとして、傍系から適当な血筋を探し出して担こうなんて展開があってもおかしくないのだけど。コードギアスがデスノートの端折り部分を発展させたみたいに、誰かそんなコードギアス発展系、書かないかな。（空想戦記ものあたりで出てたりするのかな）

*2:終盤のストームブリンガーを思わせる残虐展開には欝ながらシビれた。