名古屋旅:その1

11月の話なので。結構忘れかかっているが、せめてメモ程度でも残しておきたい。日記として。

前提として。この旅は自分の発案ではない。前回(2014年11月)。両親が動けなくなる前に過去の記憶を聞いておきたいとの想いで提案したところ、母はネガティブ。父が渋々承知してくれ実現。結果として分かったのは。父は当時のことをほとんど覚えていなかったということ。多感な少年時代を過ごした自分に対し、両親はただ仕事の都合でこの地に住み、3人の子供を養うのに必死だったわけで、それも仕方のないこと。そう分かったのが当時の結論なわけだが。

今度は父の方から行きたいと言い出した。母も同行するという。それなら行かない理由はない。あれから8年で再度の実現はありがたいが、今度こそ、おそらく両親との最後の名古屋への旅になるのだろう。

日時は2022年11月23日の夜に出発。26日に帰宅。先に出発して現地で落ち合うということに。

11/23:柏から深夜バスが出ると知って、それに乗る。非常に便利でありがたかったが、あいにくその晩は雨。微妙な振りだったので傘は荷物になると持っていかなかったら、結構寒い中で待つはめになった。席が先着順かも、という恐れで早くバス乗り場に到着したのも失敗だった。車中はひとも少なく、一人で2席占拠できたのはありがたかったが、いかんせん眠れない。うとうとしながら、結局ほぼ完徹で朝5時に栄についた。

11/24:ホテルまではgoogleマップ見ながら徒歩。先に近くのサウナへ。「サウナ&カプセルホテル ウェルビー栄」は、名古屋に来たら必ず行くお気に入りスポット。なんたって冷凍サウナがあるのだから!今回は新たなアトラクションも追加。ひとつは水風呂内チェア!水風呂につかりながらもゆったり寝れる。さらにアイスサウナ!。冷凍サウナの中にさらに水風呂があるという恐怖。さすがにこれは…凍死覚悟でないと入れないや。そして朝飯は。近くのコメダ珈琲へ。今では実家から1分のところに支店があるけど名古屋といえば自分にはまずコメダなのよね。モーニング、パンはもちろん小倉でいただく。期間限定「シロノワール ブラックサンダー」も。血糖値やばし。
ホテルに荷物を預けていくはずが、失念し。そのまま本山に向かってしまう。栄の地下を歩き、東山線で。地上に上がると松坂屋ストアもとい、マックスバリュ本山店がそこにあった。45年前とあまり変わらない姿で。時間は7-8時ぐらいだったかな。そのまま元社宅に行くのではなく、幼稚園に行こうと決める。前回車で現地に向かったが、道が込み入っていてたどり着けなかった。今回はほぼ徒歩だ。現役時代は幼稚園バスだったので土地勘はないがgoogleマップがあれば行けるでしょ。結構長い道なので途中でタクシーを拾おうと思うが、あいにく1台にも出会えず。道路が広くて車に便利な街のはずだが…やはりコロナの影響なのかな。現地にはちゃんと着けた。寺の風貌も記憶どおり。むしろ、改修して新しく思えたぐらい。幼稚園も昔よりしっかりした建物になった気がする。2階なんてなかったよな。建物のプレートを見ると平成30年6月…創立70周年とかあったりね。なんて見ていたら、中から先生らしい女性が出てきて「何か用ですか?」はい。そりゃ怪しいです。ちょうど登園の時刻で園児連れのお母さんも入ってきてる時分だものな。でも答えは決まっている。「50年前の卒園生です。懐かしくて見に来ました」そう聞くと、納得した感じで戻っていった。彼女も自分からしたら娘ぐらいの年齢だろうしな。本山への帰り道は階段を下りて。前回見た風景はここから。ちょうど丘になっている傾斜部分がこの幼稚園の本体なのだ。徒歩で駅へ戻り、社宅へ向かう。
景色は8年前とあまり変わらずで驚きは少ないが。道中床屋のヤマテがオープンしていることに驚き。まだやってる。朝も早い。しかも先客がいる。いったんスキップして元社宅へ。ここも前回と変わらず。むしろ正面にある小学校(元、東山小学校分校。今は見付小学校、だったかな。)に驚きが。運動場にでかい建物?門に貼ってある注意書きを読むと、リニューアル改修工事で仮設プレハブ建設中とのこと。自分が出ていってから改修が今まであったのかどうか知る由もないが、…なかったとしたら40年。まあ必要なことよね。もう少し近所を巡ってみる。前回見つけられなかった、当時の友人水野くんの家を発見。もっとも表札のかかっている門まで階段を上がるわけにもいかず。今もそこに彼等が住んでいるかも分からないし、住んでいたとしても、話せることなど何もない。怪しまれないよう写真を撮ってそのまま退散。床屋はまだ同じ客の対応中。なら、次行くか。名古屋大の敷地を通り、名古屋大学駅から地下鉄に乗る。ホテルに荷物を…と思ったが時間が微妙だったのでそのまま名古屋駅。新幹線こだまで到着した両親と合流。近くの駅ビルから上階のレストラン街へ。昼めしは矢場とん。東京で食べようとすると銀座に行くしかないからな。20分ほど待って食べた。両親も満足。ソースをお持ち帰りで店を出た。流石に名古屋駅付近ならそこそこタクシーも出ている。歩きでいけなくもないが、体力温存の意味も込めてホテルまではタクシーで。ここでようやく荷物を預け、両親を連れて改めて本山へ。父親の反応は割と静かだったが、母親が喜んでくれたのは良かった。社宅の周囲を巡り、松坂屋マックスバリュに戻ると中へ。建物は当時と変わってないようだったが、さすがに内装やレイアウトは変わっていてあまり懐かしさはない。特に地下のジュースコーナーもない。ただ、ボウリングは結構昔の雰囲気が残っていたかな。ここの衣料品コーナーでシャツを3枚、コート?を1枚購入。母が最近買わせたがっていたのと、確かに最近寒くなってきて服が寂しくなってきたから。イオンのポイントが使えたのも良かった。マックスバリュの裏手でしばし散策。以前はこの奥にも雑貨屋めいた店があって、お子様プラモ(アトランジャーとかたまごっちとか)を買ってもらったものだが、もう跡もなし。耳鼻科らしいのは残っていたが、これは8年前にも見つけてたところ。本山駅に向かおうというところで、みたらし団子を打っている店を見つける。これだよこれ。あの頃は松坂屋ストアの店先、あるいはその裏でみたらし団子を買って食べるのが好きだったんだ。なぜか東京近辺のみたらし団子は常温だけど、あたためてくれるのが美味しいんだよね。この店が昔買ってた団子と関係があるのかは分からないが(おそらくないだろう)うれしい話だ。一本しかなかったので、母に一粒あげて残りは自分がいただく。
続いて母が行きたがっていた大須観音へ。当時は一度も行けなかったそうだ。建物を背景に両親の写真を撮る。自分も撮ってもらう。少し商店街を散策し、ういろうを購入。名古屋はやっぱりういろうなんですよ。タクシー拾ってホテルに戻り、少し休んでから夕飯へ。世界の山ちゃんで食べようと決め、両親引き連れて栄を歩く。1軒め。席なし。2軒めもなし。どうしよう。少し意地になって別の支店を探すか?そこで母が、父がかなり疲労している、あまり歩けないと言いたす。父が名古屋に来たがってた理由のひとつはここの夕食だろうと思っていたので、ちゃんと食べれるところにしたかったのだが。そういえばマックスバリュで服を買ってた時も、脇の階段で休んでたし、言葉も少なくなっていた。母によると最近肉も食べなくなってきているそうで。そうか。本人はそういうのをあまり口にしないが、母は気遣っていたんだな。手近な店を探して鳥貴族へ。…おいおい。実家に一番近い飲食店はコメダ珈琲店だが、自宅に一番近い飲食店は鳥貴族ですよ。まあいいや。いつも食べてるキャベツや、貴族焼を食す。母が釜めしを食べたいと…それ時間かかりますよ。でもいただく。父が何を選んだか覚えていないが、確かに食が細い感じではあった。この日はこれでおしまい。