ソーサリアン(X1)

 

f:id:marukun:20210329053909j:plain

SORCERIAN X1 TITLE

久々にやる気になってプレイ。基本シナリオから追加シナリオを4として、1-1→1-2→1-3→1-4→1-5、2-1→2-2→2-3→2-4→2-5、3-1→3-2→3-3→3-4→3-5、4-1→4-2→4-3→4-4→4-5 とクリア。20本ね。
この後、1と3しかやっていないセレクテッド、序盤で止まっているギルガメッシュまではしっかりプレイしたいと思っているが、とりあえずここまでで感想を述べたい。(さらに戦国とピラミッドでX1を終わらせたら、メガドライブ版、さらにPCエンジンドリキャス版?そういえばSWITCH版も買ってあるが、キリがないな。)

名作には時代を超えて親しまれる名作と、その時代があっての名作(ぶっちゃけて言って今となっては価値が低い)がある。
ドラクエIVはDSで発売されていて現在でも楽しめる前者。タイムトンネルはそもそもコマンド入力型アドベンチャーというジャンル自体が絶滅してしまって、遊べない後者にあたる。同じ時期に発売されたイースはその後の移植も続編も続く前者だが、ソーサリアンは後者だろう。もともとこのゲームの肝は、たくさんのミニシナリオが遊べること&追加で新シナリオが発売されるかもしれない可能性部分にあるのだが、各シナリオは小粒で、基本シナリオレベルだと凡作も多い。凝ったシナリオもあるが、フラグ立てに奔走する面倒なつくりになっている。おまけに新シナリオ?DLCと考えれば今でもウリにはなるが、遊べるゲームタイトルが沢山ある現代において、それほどありがたみのあるものではないからね。こういう「システム」のニーズと可能性はあっても、あの頃の熱量を持って迎えられることはあるまい。
もちろん。視点さえ変えれば今でもこの作品の素晴らしさが色褪せることはない。
「あの時代のPCスペックを限界まで出し切った完成度をもつグラフィックと音楽。」
ピクセルもそれほど細かくないのに、8色しか出ないのに、市松模様状にドットを組み合わせて無理やり中間色を作っての絵作り。さらに斬新な色の組み合わせで作られたグラデーションなど、今観ても美しい。そして音楽。FM音源8音+PSG3音(X1です。PC88はFM音源3音だけだっけ?)を駆使しての曲には隙がなく、生半可なアレンジではむしろスカスカに感じる出来栄えの曲が、シナリオの数×最低2曲(メインとボスバトル)は入ってくる!ENDING Iは今でも現役の古代祐三氏のベスト曲だと自分は信じている。(X1版はアレンジが他の人らしいのだが。)


ソーサリアン for SHARP X1turbo専用 エンディング


でも、そこが一番のポイントだから、他の機種で同じようなのを出してもちゃちな出来にしか見えない。メガドライブ版はハード的に近いこともあってギリギリ似た空気感を持たせられた良作だが、それ以降のは他機種のアレンジにしろ、本家ファルコムWINDOWS版にしろ満足できる移植は出せていない。

このシリーズの理想的な発展は、やはり元機種へのシナリオ追加なんじゃないかな。
WINDOWSでの開発環境を整えさえできれば、量産も可能。今でもついてくるファンはいるはず。EGGあたりが手掛けてくれれば狂気乱舞するところだが、…まあ、採算を考えての提案ではないのは自覚してます。(^^;)