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世界名作劇場と言えば、さまざまな世界観を分りやすく表現してくれた渡辺岳夫氏の楽曲が有名だけど赤毛のアンのOP「きこえるかしら」とED「さめないゆめ」もこれまた別格。歌のバックでの豪華なオーケストラ演奏がアンの想像力のほとばしりを濃厚かつ芳醇に表現していて非常に素晴らしい曲だ。これを機会に改めて何度も聴き直したのがひとつ。
OP「きこえるかしら」:YOUTUBEでは見えないけれど、映像も負けずにアンの想像力を表現している。グリーンゲイブルズの四季を駆け抜ける馬車。非常に動的だ。本編はほとんど静的だけど。
ED「さめないゆめ」:曲としてはOP並みにすごいのに、こちらは逆にまったく絵が入っていなかった。視聴者が自分で想像力を働かせろということか。それともOP映像で力尽きたか。
続いてのきっかけはもちろん、今NHKで放送されている朝ドラ「花子とアン」。番組自体はほとんど見ていないが、ドラマの主人公にして「赤毛のアン」翻訳者・村岡花子の生涯もまたドラマチックでアンの生き様と被る点も多いようだ。
そんなわけで50話もの長い物語を観る決意をした。リアルタイムで観て以来。調べたら放映は1979年。(現)富野由悠季が初代ガンダム放映直前に絵コンテで参加していたり、宮崎駿がアン嫌いで途中降板して「カリオストロの城」に移ってしまったり、高畑勲がアンの心情を理解できず、原作どおりに作ったとか(他の世界名作劇場作品は、かなり原作改変されている)いろいろ曰くありげなタイトルなのだな。さて。
放送当時、自分はアンの登場時(11才)より幼い10才。当然アン視点中心になるわけで。マリラは表情に乏しいご婦人という印象しかなかった。でも今見るとすっかりマリラ視点。運命のいたずらで女の子を引き取ることになるが、素直で利発な一方豊か過ぎる想像力とおしゃべり、かんしゃく持ちのそそっかしいアンの性格に振り回されるのは大変だが充実していて。終盤、アンが成長して優等生になった姿を誇りつつも、以前の欠点だらけだった幼き頃を懐かしむマリラには思わず涙が。というかこの終盤はほとんど泣きながら観ていた。「赤毛のアン」の主人公は、マリラ、そしてマシュウなのだな。アンの物語だと考えると全然話は途中だ。
ところで。観ていて意外と不可解に思えたのがダイアナ。出会って即「心の友」ってのはアリですか?相性が偶然良かったということだろうけど、あれほどキャラのきついアンに簡単に順応できるなんて出来すぎだ。しかも成長後のアンとは頭のデキの点で不釣合いになっていて、本当に生涯の「心の友」でいられたのか、と。好きなキャラではあるけどさ。彼女たちの行く末を見るためにも原作の続編を読むべきだろうか。どうしよう。
[追記:2014.05.31]
最初、サントラはレンタルで済まそうと思い、普及版的なのを借りてきた。
〈ANIMEX 1200シリーズ〉(29) テレビオリジナルBGMコレクション 赤毛のアン
- アーティスト: TVサントラ
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