- 出版社/メーカー: レベルファイブ
- 発売日: 2012/11/29
- メディア: Video Game
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最初にこの2作の組み合わせを聞いたときは「ありえない」と思った。絵柄の相性が悪すぎる。レイトン教授となるほどくんが同じフレームに収まっている違和感はいまだ払拭されず。しかしその点さえ除けば恐ろしいほど補完関係にある両作。片や高揚感一杯の裁判シーンに対してどうしても地味さが拭えない通常パートの『逆転裁判』。片や通常パート全般に仕掛けられた謎は楽しくても全体的にクライマックス感の足りない『レイトン教授』。通常パ−トをレイトンに、裁判になったら逆転裁判にと、自然に溶け込むふたつのゲーム。双方のテーマをオーケストラ風にゴージャス化して織り交ぜる音楽的演出もナイス。エンディング曲のブレンド感はもうなんというか奇跡ですよ!サントラ発売を激しく期待したい。
↓これがそのエンディング曲。
主人公同士、キャラが被らないのもいい。なるほどくんはプレイヤー視点。プレイヤーと一緒に考え、悩み、真実にたどり着くが、レイトン教授はいまいち何考えてるのかわからず、超絶的な頭脳で謎を解いてしまう(らしい?)ので、立ち位置に変化を付けられたのが効果的だった。似たタイプの探偵の共演とかだとどっちをどう活躍させるかの配分が大変そうだけど。(ひとつの解決例がこの作品。こっちもよい出来)
シナリオが逆転裁判の巧舟氏なので、やっかいそうな裁判パートは安心の手ごたえ。魔法のルールをきっちり押さえての理屈の応酬はさすがの出来。
ただもうひとつの大きな問題が、レイトン側が作ったと思われる超絶世界設定。いつものことなので許さなくもないけど裁判部分の出来に比べると、ねえ。逆転裁判の設定は苦しくてもなんとか辻褄だけは合わせてくる(そうしないとゲームが成り立たない)のに対し、こっちは無理ありすぎ。ネタバレ承知で書くが、例えば。透明になって見えない仕掛けがあるのはいいとしても、存在してるんだから触われば分かってしまうはず。透明状態で建っていた塔が10年ちかくバレないままってありえないでしょ。もしやこれも催眠作用?絵柄と設定の精密さ。2つのギャップが許せないとこのタイトル、ちょっと厳しい評価になるひともいるだろう。