西田敏行 CM ドリームジャンボ宝くじ 2011

王様の格好をした西田敏行が「私はいいことがないと、いつもこう思うようにします。私は今運を貯めこんでいるのだと…」とミュージカルっぽく歌う、ドリームジャンボ宝くじのCM。このCMはすごいね。歌が格好いい。一目で引き込まれ、YOUTUBEで探して今ヘビロテ中。

これまで宝くじのCMというと単純でバカ騒ぎ的なものが多かった。ゴージャスでラッキーなのはいいよね、というメッセージだけだった。クジに当たる運の良い人向けなわけだ。(もちろんそんなひとは一握りしかいないんだけどね。)でも今回は、そんなゴージャスの象徴たるべき王様が、その姿とは逆に憂いと決意を帯びて力強く歌う。それは、運の悪いひとに向けた、メッセージ。おそらく震災で苦労されている、そして不景気で苦しんでいるひとたちに対しての応援歌なのだ。極端にいえば宝くじを買わなくてもいい。運が悪いのは、今運を貯めているからなんだ。「前を向いて生きていけば運の花が咲く日がくる」だから頑張ろう。ここまでがこのCMのメインメッセージ。
そして最後に「ドリームジャンボ宝くじ三億円」とオトすのだけど、その前の歌詞との繋がりがないのが美しい。勝手に心の中で「だから」とか接続詞をつけたいひとは宝くじを買えばいい。けれどそこは切り離している。あえてとってつけてみた奥ゆかしさ。
普段から「運が悪いから」と宝くじを買ったことのない自分も買いたくなってきたよ。でも、いや、まだまだだ。もうちょっと運は貯めておこう。