采配のゆくえ(DS)

采配のゆくえ

采配のゆくえ

秋葉ソフマップで1,000円弱で購入。クリア。ボリュームが少ないという意見もあるようだが自分は十分満足。発売当時に定価で買ったとしても満足しただろう。
システムは一見「逆転裁判」。会話の間とか、効果音とか、明らかに参考にしているようだし、おそらく逆裁ファン取り込みの目論見もあったのだろう。自分はそうだ。裁判シーンを髣髴させる説得シーンもある。でも説得はもともとコーエー発祥だし(「維新の嵐」1988年)、ゲームのメインはむしろ采配システム。予想ほど逆裁していない。そしてそれらシステムはあんまりゲームになっていない。自由度はまるでないし、シナリオを見せるための方便に見える。でも雰囲気はでてるしこのゲームの購入者にはそれでいいのだろう。
肝はシナリオだ。自分は日本の歴史に疎いひとで、そのなかでも特に、情けないことに「関ヶ原の戦い」は知らない。世界史派だったので仕方ないのだ(^^;)。まっさらな気持ちではじめた。自分演じる石田光成が負け組ってことぐらいは知ってたけど。負け組だけあって前半からどうにも不安げな空気が漂う。途中から気になって登場人物をwikipedia で調べ始めると、でるわでるわ不吉な展開。島左近大谷吉継細川ガラシャ小早川秀秋島津豊久。裏切りや無残な死に様、死屍累々。わりと史実は忠実になぞっているようで、ゲームには勝ってるはずが、どんどん厳しい展開に。それでも終盤では逆転して家康に勝ち、それでいて歴史の流れは変えない超展開。無理は感じるが、これでいい。十分面白かった。そして登場人物たちの生き様に興味をもった。別の「関ヶ原」物語も機会があれば触れてみたい。
最後に。この作品、好感のもてる絵柄で、音楽もいい。ねらいどおり行けば「逆転裁判」程度の人気が出てもおかしくなかったんじゃないか。なのでサントラCD付き設定資料集をAMAZONで購入。こっちの方が高くつくけど後悔はしない。
采配のゆくえ 設定資料集 (ゲーマガBOOKS)

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