ヘボット!

ヘボット! DXヘボット!

ヘボット! DXヘボット!

今は懐かしいロボダッチっぽい風貌にボキャネジなどというおかしなギミックを備えたおもちゃ「ヘボット」の販促アニメ。どこか気になって1話は観ている。
どこか深い謎が込められてるような出だし。高年齢じじぃおたく向けかと思われる謎のパロディとボーボボライクな怒涛のシュールギャグ。そしてお子様向けすぎるのか勢いだけでちっとも笑えないボキャバトル。日曜の朝っぱらには強すぎるインパクト。毎週観るにはつらいなと、以後はたまに早く目が覚めたときにぼうっと観ていたレベル。だがストレンジな評判を目にして、終盤の一か月はまともに視聴。毒気にあてられる。
すごいや、これは。
ギャグ作品でありながら、シリアス要素もきちんと両立させるバランス感覚。「螺旋のように似たような時間軸を繰り返すが、行き過ぎると締まって動けなくなるし、戻りすぎるとすっぽ抜ける」まるで哲学のようなネジの宇宙論。しかしその最初が某おもちゃメーカー玩具職人によるおもちゃ開発失敗、というふざけたメタネタ。(その「ヘボット」生みの親、エース・オカ=岡香織が、自分のかつて愛したwiiのベストゲーム「ハッピーダンスコレクション」の作者らしいのにも運命を感じましたよ)終始ギャグで占められていたというのになぜか感動的で泣ける49話ラスト。35,000円もするDVDボックスを購入するか本気で悩んだものだ。(一度はボタン押して止めた。)

その感動的ラストを大いに盛り上げたのが後期ED曲。コミックソングっぽい前半からカッコいいクライマックスまで駆け抜けるすごい歌である。