ゲーム的リアリズムの誕生

「オタク」を理解するヒント。だいぶ自分にとっての定義がすっきりした。
本来リアリズムというのは現実に基づくはずだが、オタクの間には漫画やアニメを読むうちに培った漫画的世界観という芳醇なデータベ−スがあり、それをリアルの源泉として書かれた文学がライトノベルというジャンル(まんが・アニメ的リアリズム)。さらにこのオタクデータベースを踏まえてのコミュニケーションの副産物として同人誌など様々な作品群が生まれている(ゲーム的リアリズム)。
ああ、そうだ。己れがオタクとして不完全な存在だと自覚するその理由がやっとわかった。もちろん芳醇な(苦笑)オタクデータベースは脳内に構築できている。しかしそれはあくまでも妄想でしかないと思っている。リアルはあくまでも「現実のリアル」だと思っている。若い頃は同人誌のパロディが許せなかったし、今でもライトノベルがしっくりこないのはそのせいだ。なんだ。ただ自分が古いだけか。
なお、この本で紹介されている各種タイトルのネタばれが怖かったので後半部はほとんど読めず。時間があったら触れてみたい。
All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

ひぐらしのなく頃に絆 第一巻・祟(限定版)

ひぐらしのなく頃に絆 第一巻・祟(限定版)

↑いちおうDS版を挙げてみたものの、何分割もされているらしくげんなり。今から触れるとしたら、どこからが一番いいんでしょうかね。PS2版?アニメ?やっぱり原作の同人版?
九十九十九 (講談社文庫)

九十九十九 (講談社文庫)

AIR ベスト版

AIR ベスト版

↑こうした純愛系ギャルゲーが「反家父長制的かつ超家父長制的な感覚に支えられたジャンル」との解説もすごく納得。各ゲーム内では純愛に泣きつつ(反家父長制的)、そんなゲームをたくさん征服することで全能観に浸る(超家父長制的)という背反する二面性。いっそのこと鬼畜系エロゲーにいそしむ方が正直な人間になれそうだ。(苦笑)