キングコング

ネットで評判が高かったので、某イベントの帰りにちょっと観てきた。ちょっとといいつつヘビーな3時間。
出だしの展開は楽しげ怪しげながらもワリと淡々。都会から船に乗って、島について。しかし原住民の少女に話しかけるシーンから、まるで頂上からジェットコースターが突然駆け落ちるがごとく一気にアクションしまくる展開に。しかもグロイ。ピーター・ジャクソン監督はもともとグロイと聞いてはいたけどこれがそうなのね、と。
そうこうしているうちに気味悪かったコングに感情移入し始めたところで都会編へ。
高層ビルのシーンは高所恐怖症のひとが観たら失神しそうな映像で、島のグロイのとあわせて結構つらかった。「あんな無茶、普通とっくに死んでる」とか「このひとたちはろくに飯も食わずに一日中走り回れるのだろうか(島ではヒロインに食事の時間なさそうなんで)」とかいろいろ突っ込みたくもなるがどれもヤボ。指輪でも見せたイメージ力で圧倒されっぱなしでありました。
ちなみに観てて思ったのが、ゴジラとのストーリー対比。水爆による突然変異によって生まれた怪獣が台風のごとく日本にやってきては破壊の限りを尽くす日本の怪獣ゴジラに対して、米国の怪獣キングコングは自然を我が物としてコントロールしようとする人間に、一度は自然の厳しさを見せつけながらも結局は捕まり、哀れに殺される。台風のごとくやってきて去っていく、「どうしようもないもの」が日本の怪獣感だけど米国のそれは「コントロールできそうでいて、できず最後には殺してしまうもの」なのよねぇ。