宇宙戦隊キュウレンジャー

スーパー戦隊シリーズ 宇宙戦隊キュウレンジャー VOL.1 [DVD]

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前作の感想はこちら

主人公9人がまず最初の不安。途中で3人追加され、最終的に12人になる。各キャラ描写が薄くなる、という不安は的中はした。代わりに2,3人ベースの小集団の集まりと捉えれば、小集団の関係性を軸に描いていくことができる、そんな可能性も得ることができた。チームを分けてそれぞれが平行して活躍するなんてのも良いね。その点は意義深い。

しかし今作の問題はそこではなく。主人公に「運の強い男」を選んだことにある。宇宙飛行士やら、何万人もの頂点にたつ人物は技能だけでなく、運も強い、引き寄せる。そんな説明は事前に読んでいたし、そういう説明も作品内で無いこともない。しかし演出として強調されているのは、ただの運の良い我儘男だ。彼の強情な理屈に付き合わされるチームメンバーの気が知れない。加えてチームリーダーの無能ぶり。普段は出来ないようでいて、締めるときは締める。そういうリーダーなら良いのだが、今作のリーダーは普段から大事な局面までずっと無能。なぜこんなリーダーにメンバーがついていくのか全く理解できない。さらに宇宙の救世主というのに覚悟も甘く時に悪ノリするメンバーたち。遊びで救世主やってるのか、お前らは。もちろんお子様特撮なのでお笑いポイントを設けておくのは大事だが、先のリーダー含め、やってはいけない場面でお笑いをするのが本当にイラついて。正直トップレベルの嫌いな戦隊になった。
最後の追加メンバーの俺様キャラが、本来はむかつくはずなのに頼もしく見えてしまったのが不思議な感じだった。主人公交代すればいいのにとすら思った。そんな俺様追加戦士も回を追うほどに弱体化。いつの間にか主人公に追従していくのがまた理解不能で。
まあいい。次行こう。

ルパレンvsパトレン、でいいのかな。キュウレンジャーで見せた複数集団の活躍という設定を早速発展させてるなかなかのチャレンジング作品。これまた収拾の付かない落ちになる予想もあるのだけど、1話についてはきっちり見せてくれた。なるほど。香村純子脚本か。ごちゃっとした要素をうまくまとめる実力はあるので、しっかりと魅せて欲しい。