ウルトラマンZ

ウルトラマンZ Blu-ray BOX I

ウルトラマンZ Blu-ray BOX I

  • 発売日: 2021/01/27
  • メディア: Blu-ray
 

そもそも評判良さげなのは感じていたが、某イベントでの話も聞いて興味をもって見始めた。半月くらい前から。アマゾンプライムでえっちらおっちら観ていき、最終回まで閲覧完了。リアルでもちょうど放映終わったばかりのタイミングだったので、余韻ぐらいは共有できたかと。

想像した以上に良かった。平成以降はネクサスしか見ていないので(←これがとても特殊なのは分かる。作品の質は悪くはないが、あんなテンションではシリーズは続けられまい)平成以後のウルトラシリーズの評価はできないが、今作に限って言うと、今やっている同時期の仮面ライダースーパー戦隊より上と言っていい。

群出する怪獣たちに対してロボット兵器で立ち向かうという防衛隊側の設定が斬新。かつ納得感高い。そりゃ、飛行機やロケット砲みたいな武器で立ち向かうより、巨大ロボットによるプロレスに持ち込む方向に進化するのは妥当な判断だ。おかげでウルトラマンと共に戦うという親近感も出せるし。
そういう設定に慣れた頃に主人公に戦う意味を問わせることでキャラクターのドラマに深みを増す。(平成には怪獣を殺さない、というウルトラマンもいたと聞くが(コスモスですね)、殺さざるをえない中での矜持を得るという立ち位置の方が現実論に近いと思う)トラウマの元となった死んだ父を直接訪ねるところは今作一番の名シーンかもしれない。幼い頃のキャッチボールでボールを取りに降りた父がなかなか戻ってこないところがまさかここに繋がるとは。ゾクゾクした。
その後、ウルトラQ(=「2020年の挑戦」にこんな続編が!)やエース(=ウルトラマンAtoZか!)など過去シリーズとのつながりを意識させた後、ロボット兵器という設定を突き詰めた終盤展開。ラストのクライマックスもカタルシスのある熱い展開だった。隊長の動きがちょっと読みづらかったが、過去作からのキャラで、勝手気ままに生きてるひとと解釈した。狂言回しみたいなもんかな。

最近本当に思うのは、やっぱり物語の雰囲気の鍵を握るのは主人公のキャラだよなと。今作のハルキは空手好きの素朴な後輩キャラが悩み成長していく物語を楽しませていただいた。
あと、特撮。怪獣<>ウルトラマンの巨大さをそこそこのコストで意識させようという表現がとてもいい。(たまにやりすぎに思うこともあったけど)スーパー戦隊のロボ戦でもこれぐらいのことをしてくれなきゃ、と考えてみたが、そういえば先日のキラメイジャーでもそんなシーンがあったな。お互い影響し高め合うってのは素晴らしいね。