西郷どん

 

西郷どん 完全版 第壱集 DVD

西郷どん 完全版 第壱集 DVD

 

 「風雲児たち」を読んで、最近ようやく日本の歴史の深みを理解できてきたので、大河ドラマを意識して観てみた。通年通して見切ったのは久しぶり。「西郷隆盛」は明治維新全体を通してみるには十分に適材だった。

大河ドラマで歴史のお勉強…と言ってしまうとあまり知的な感じがしないが、歴史ものは1つのテキストをじっと読みまくるというより幅広く多くの文献、資料に触れ、自分なりの歴史観を作る方が良いと思っていて、そういう1資料としてドラマとして一時代を俯瞰して触れられる大河ドラマは肯定できると思うんだな。

開国を目指し、新しい日本を目指して駆けずりまわった西郷が、国を変え、国から捨てられる侍の魂と共に散る。そりゃ英雄にもなるわけだ。性急に変わらなくてはならなかった日本のこの時代、もう少し幕府がうまくやれば、重要な人物が人切りや病気、事故などに見舞われることがなければ、もっと穏便に維新を迎えられたのではとも考えられるし、逆に状況によってはもっと悪い展開…それこそ西欧の植民地あたりにもなり得たと考えると、歴史の重さを思わずにいられない。
よし、来年も大河ドラマで日本の歴史に触れるか、…と思ったら来年は東京五輪?明治以降の近現代ものは朝ドラみたいになる悪い予感が。