陽だまりの彼女

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

三本足シリーズ(トリポッド)の表紙イラストが好きで、同じひとが表紙を描いてるのがこの本。長いこと本屋で平積み状態だったので売れてるんだなと思ってたら映画化とのこと。機会があったので某日某場所で試写会を観た。原作は未読のまま。

“女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1”と謳われているので、男女が恋してきっと何やらあって別れるんだろうというプロットは容易に想像がつく。別れる理由が肝なのだな、と思いながら観ていた。一番最初に想像した理由があまりにベタで、さすがにこれじゃないだろうと外したらまさにそれだった。肝終了。ストーリーの枠組みがここまでシンプルだと、あとは恋愛のラブラブっぷりと別れの切なさ演出に焦点を絞らざるを得ない。
で。その点が満足だったのでこの作品は良作と言って良いのでは。主人公の松本潤はもともと「濃い顔のイケメン」だが、メイク?照明?映画のなかではわりとあっさりめの印象で芝居もナチュラル。いいじゃないですか。対する上野樹里も微妙に影を感じさせながら基本天然ベタベタキャラがハマリ役。中学時代のそれぞれの役者もふたりに似せつつ魅力あり。別れの展開は身構えつつ見ていたのでこんなところかと。ラストはなくても良かったけど、ないと悲惨すぎるよな。