10周年

なにげにこの日記の過去記事を見直してみたら、最初の発言が2004年5月28日になっている。なんと。10年前だ!10周年だ!三日坊主な自分なのに良く続いたなー。
続けられた理由は「更新し続けることに拘らないこと」「書きたくなったら書きたいことを書くこと」というかなりルーズな設計だったからだろう。あと「他人に読まれる覚悟はしておくが、あえて読んでもらうのを意図しない」のも良かったかな。一時Facebookに記事のリンクを表示してみたこともあったが、それはやっぱり違った。

さて「書きたいこと」と言えば。記事を読むと分るが結局ほとんどがゲームやらなにやらの作品の感想なんだな。(時事ネタも書きたい欲求はあるけど、そのために踏まえなければならない確認事項が多すぎて時間がとれないことと、時事だけにすぐに状況が移ってしまうため「書きたいとき」のタイミングが合わない。)最近はゲームのネタが減ってしまったが、書きたくなる「作品」はいくらでもある。また自分なりの「作品」も置くことがあるだろう。もちろんそれにしても「書きたくなったら」書く。のんびりいこう。

アナと雪の女王

GW明けに観た。記録的なヒットが続いているので作品的にどれだけ凄いのかと高い期待値で。ディズニーだから映像、音楽が素晴らしいのは当たり前。(だからサントラは入手しないとな。)

3D立体視には満足。でも肝心の物語、演出はどうなの。…話もしっかり作ってはいるのだが、いつも通りで心に残ることもなし。期待しすぎたな。王道を行くようで必ずしも教科書通りに作らないのも最近のディズニーCGアニメなのだけど、その演出が今回腑に落ちてこない。(以下ネタばれ)


ひとつめはエルサが街を離れて自分の「雪の城」を作るシーン。有名な「ありのー。ままのー。姿見せーるのーよー」を歌うところ。この「ありのままで生きる!」ことがさも素晴らしいような描きかたなのだけど、物語的にはそのせいで王国は雪に閉ざされちゃうし、むしろネガティブなシーン。ありのままに生きるのはいいけど、それも周囲に認められてなんぼでしょうに。エルサ的には「せいせいした」なんだろうけど勝手なもんだよな。

もうひとつは結末の、「真実の愛」が分るところ。まさに今回王道展開を外した肝部分だが、あえて外したおかげで、本来主役的立ち位置に来るはずの山男…クリストフがなんか浮かばれないことに。それほど感情移入しなかったから別にいいんだけど。

地獄でなぜ悪い

家政婦のミタ」でファンになったのが長谷川博己。一見人畜無害な顔つきだけど「なんかおかしいひと」を演じると光るよね。CMでもエネファームとかクリーム玄米ブランが大好き。


地獄でなぜ悪い」も長谷川さんの「おかしい」演技が見ものらしく、そこを期待して観た。ストーリーは「本物のやくざの抗争をエンターテインメント映画として撮る」。長谷川さんが演じるのはその映画を嬉々として撮る映画好き青年。なるほど。これは彼の狂った演技を堪能できそうだ。
果たして。期待どおりだった。長谷川さんは徹頭徹尾おかしかった。最高だ。だが映画全体としては結構惜しい。悪くはないのだけど。話のほとんどが「本物のやくざの抗争をエンターテインメント映画として撮る」シチュエーションに至るまでの経緯をよく言えば丁寧、悪く言えば冗長に描き。肝心のクライマックスは血の海で肉片が飛びまくる絵面で、スプラッタに慣れない自分は少し気分が悪くなった。駄目ね。

音楽はわりといいのだけど、何故かサントラが出ていない。なぜだ。
テーマソングは出ているので入手したい。

地獄でなぜ悪い

地獄でなぜ悪い

図書館の魔女

先日カルカルの「ビブリオバトル」で紹介されていたタイトル。このイベントは「各自、本紹介をして、一番読みたいプレゼンをしたひとが勝ち」というものだが「この本、すごく面白いです。ネタバレになるから細かい中身は語れないけどさ。」的なプレゼンが一番読みたくなったという(^^;)
個人的には「ファンタジー」と「図書館」の2ワードで読まなければと思った。作品との出会いはチャンスが大事。チャンスだと閃いた瞬間に図書館の予約ページを開いていた。(本当は買うべきなんだけど、上巻下巻合わせて5,000円はきつい。)

図書館の魔女(上)

図書館の魔女(上)

図書館の魔女(下)

図書館の魔女(下)

異様に分厚い本だが、4,5日で読みきった。名作ですか?と聞かれたら名作ですと答えられる。
この世界での魔術…力とは情報。たまたま見知ったこと、本から得る歴史、地質、軍事、言語学民俗学、ありとあらゆる情報の断片を再構成して真実を掴み、それを駆使して世界を変える。情報の見落とし、読みそこないが主人公側の負けと表現される。その力ってファンタジー関係ないよね。だから読んでの手応えはファンタジーよりもっとリアルだ。時に推理小説を読んでる気すらする。
謎や伏線など物語は完結していないが、ここで終わってもかなりの満足。でも続編が出ると聞くと…期待するしかないよな。