烈車戦隊トッキュウジャー

期待したわりに、1年かけてきた割りに、内容は薄めだったような気が。荒唐無稽な単話も良くあったし。

でもこの作品も関しては構わない。電車→銀河鉄道の夜→童話。スーパー戦隊のフォーマットに乗っかった童話なんだろうという視点で観ていたので。レインボーライン、シャドーラインとはそもそもなにか、倒された敵が巨大化できる理由、チケットくんや総裁の正体。説明の足りないところはどれもイマジネーションの力で理解しろということだ。しかしこのイマジネーション。物語としてはなんらかのルールに縛られがちな「魔法」よりもなんでもありな力。それを強く持つのが子供ということで、この戦隊が子供戦隊であることは何となく予感していたが、それがトッキュウジャーというドラマの軸であった。もう一本の軸は闇の皇帝ゼット。闇の皇帝というだけあって、どれだけ怖いものが出てくるかと思ってたら普通に人間態で。ヤクザの若頭のような凄みがありつつも、自分では決して掴むことの出来ない「キラキラ」に憧れるというキャラ設定はまさに秀逸。惚れた。本気を出せばトッキュウジャーなんぞ一捻りだったと思うが、キラキラにとらわれて敗退。滅びずに済んでよかった。そして本道ではなかったものの、年間を通しての軸が、グリッタなのだろう。恋焦がれていたシュバルツと自分を陰謀に巻き込んだがそれでも自分を愛していた母、ノア夫人を失い、1年で一番成長して強くなったのが彼女だった。
軸には入れなかったが、死に場所を探し求めてついに生きる場所を見つけた虹野明。ドラマにはほとんど絡まずただゼットに忠義を尽くしたネロ男爵、モルク侯爵。みんなキラキラで良かった。童話らしく、美しく展開して終わりを迎えたこのタイトルもお気に入り。

次はニンニンジャーか。ゴーバス(=変化球)→キョウリュウ(=王道)→トッキュウ(=変化球)ときてまたも王道。テーマ的に自分には合わない可能性が高いが…。しばらくはちゃんと観よう。

音楽については「戦い」っぽい歌詞のないテーマソングも良かったけど、童話ならではの心洗われる「きらめきの記憶」「爆発!イマジネーション(終盤のところ)」がお気に入りなのだけど…youtubeにアップされてないや。残念。
ということで、ネタ的にもおいしい「棺おけのうた」を。