ステキな金縛り

会社付近のキネカ大森にて観覧。スクリーンが小さいがそれを気にするタイトルでもなし。引っ越したらここに来る機会もなくなると思うと感慨深く。毛布の貸し出しとか、アットホーム。

映画の内容はもちろん三谷幸喜の安心タイトル。幽霊が出てくるファンタジックな世界観がこれまでとちょっと違うが、テイストは変わらない。主人公らの苦労が笑いを生み、ハッピーエンド。ホロリもあるよ。古くからのファンとしたら、『12人の優しい日本人』や『ラヂオの時間』のような緻密さがないのは残念だが、及第点には達しているのでこれで良し、なんだろう。落ちの泣かせどころも予想どおりだが見せ方がうまかった。

個人的に注目だったのは主人公役の深津絵里。普段はおでこや顔の輪郭をはっきり見せているひとで、アゴの固めなラインが神経質な印象をかもし出していたと思う。今回は髪を下ろした結果顔からアゴのラインが曖昧になり、第一印象はちょい地味め。が、その分仕草や表情が前面に出、役柄に合った「チャーミングな」深津絵里になった。これには驚いた。そんな彼女が気に入ったので、個人的には『ザ・マジックアワー』以上。