果てしなき流れの果に

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)

ぶく速 魔法少女まどか☆マギカはSF
地元の図書館で借りたら相当ボロボロの本で。1976年だから仕方ないね。初版はもっと古く1965年とか。自分もそれなりにいろいろ物語を読んできて、だいたいのパターンは見てきたつもりだったが、全然そんなことない。生まれる4年も前にこんな作品が出ていたとは。まだまだ甘いと思い知りました。まさにSF全盛期。SFというジャンルならここまで表現できるんだ、という作者の強い自信に圧倒される、途方も無いスケール感。序盤主人公の恋人だった女性の人生を一気に俯瞰して見せたのもかなり面食らったが、その後の、時空を跨った展開にはついていくのに精一杯。一読してかなり疲れた。ゲームの世界でこれに匹敵するスケール感といえば、せいぜいゼノシリーズぐらいか。
ちなみに「まどかマギカ」との関連性は、宇宙内での存在を超えた「次のレベル」表現のところ。
あと。この作品のメッセージ「時間改変タブーへの挑戦」ってのも面白いテーマだね。個々人レベルでは存在すら否定されかねないが、人類全体で考えたらこっちの方がいい、ってなんて過激な。これも書かれた時代の空気だね。