カールじいさんの空飛ぶ家

幼い頃冒険の旅を誓った夫婦。だが、日々の暮らしで冒険は果たされず、妻が他界。残されたじいさんが妻の思い出が詰まった家と共に、かつて誓った旅に飛び立つ・・・。半年ほど前、設定を聞いただけでホロリときた作品。少し前にテレビの1コーナーで冒頭8分ほど放送されたのを見ただけで涙がボロボロこぼれた。安心印のピクサーだし、これは見に行くしか。ということで公開開始から一週間遅れて見てきた。
素晴らしい設定に引っ張られて「妻との約束を果たす」が最終目的だと思い込んでしまいそうだが、これはあくまでも物語の発端に過ぎず。実際に始まるとセンチメンタル演出は抑えられ、笑いと冒険に薄められたエンターテインメント展開になり、そして予想通り、当初の目的を乗り越える・・・妻との約束からの開放、新たなる人生へのステップがこの物語の肝であった。自分としては途中で約束を破棄しちゃうんじゃないかと予想していたので、一応ちゃんと約束を果たしてくれたのは安堵した。そして新しい人生のために「過去」を躊躇なく捨てていくところに泣き、家との別れのシーンで万感の思いを込めつつも「単なる家さ」と言い切る姿に泣き。それでもちゃんと滝の上に家が乗っかっているラストにスタッフのフォローも感じた(あれはただのイメージかもしれないが)。
で、今回は久々に同居のひとにも無理言って一緒に見てもらった。「ありえない話すぎるのが面白かったね」と眠そうな顔でコメント。そういうひとだからな。それでいい。

(以下、12/21に追加。ちゃんと13日に書いたのだけど、この日は「はてな」の商品リンクがメンテで入れられなかった。)