ゲド戦記

駄作との評判を聞きやめようかとも思ったが、幻想文学ファンとしては観ておかなくてはとの助言もあり、行ってきた。*1
で、評価なんだけど・・・難しいんだよね。原作はほとんど忘れちゃっているんだけど、ストーリーはほとんど別物になっているようで、最近のロードオブリングやナルニアなどに見られた「原作の忠実な映像化」の観点からすると、多分お話にならない。これがマイナス。
代わりに音と映像は安心のジブリクオリティ。特に挿入歌は谷山浩子(作曲)の新曲が聴けただけでも個人的には満足。彼女まだいい曲作れるんだ!安心した。こっちがプラス。
で、問題はそのオリジナルな脚本と演出。宮崎吾朗監督の力量が問われるところだ。そして、一番厄介なところでもある。尺の問題で原作と違うものにしなくてはならない、という点を十歩譲って了承するとして、その解決策の独自展開がどうたったのか。現時点では安直な感想で済ませておく。「展開がダラダラしてて退屈。伏線不明点多しでハイタカ(ゲド)の活躍がない」。原作を再読して、監督の意図を組み直せば別の感想も出てくるんだろうけど、そんな暇もないのでここまで。

*1:会社の帰り、西友のキネカ大森にて。相変わらずガラガラだが、こういう映画館は味わいあって好きだ。1984年3月オープンの日本初シネコンらしい