シアトル日記(その4)

5日目

滞在は実質あと2日。姉が地元の知り合いから日本人ガイドを紹介してくれていた。
本来自分の旅スタイルは「自由気まま」でありガイドなんてもってのほか、なんだけど言語、慣習など現地に慣れていないのは、リスクがある。(いくら自己責任といえど、ここで自分がなにか事件をやらかしたら姉としてもいい気はしまい。)また、貴重な機会なので効率よくまわるべきと考え快く受けさせていただいた。ただ、どこ行きたいかと言われても・・・シアトルは住むにはとても良いけど、観光として観て回る場所ってあんまりなさそうなんだよね。ガイドブックにもほとんど記載ないし。とはいえそのガイドブックを参考に適当にピックアップ。そしてガイドさんと電話で相談して決めたのが以下のスケジュール。

[初日]
ボーイング社ツアー→ダイソーマイクロソフト本社→シューティング→地元ゲーム屋→寿司屋→バー
[二日目]
アンダーグラウンド→パイク・プレイス・マーケット→スタバ1号店→セーフコ・フィールド→航空博物館

ボーイング社ツアー

確か正午だったかな。ガイドさんが車で迎えにきてくれたので、まずはボーイング社へ。フリーウェイを走って車で30分ぐらい。工場は世界一大きい建物らしく、たしかに近くにいくと遠近感が狂う。ツアー受付はそれとは別の小さな建物でボーイングの簡単な歴史を紹介。B29とかが戦争で大活躍したこと、そしてアポロ計画にも参加してるんだぞ、と誇らしげな展示をみる。ツアーの最初は飛行機マニアが喜びそうな動画とジャンボの製作過程を映画で見せてもらう。・・・なんというか。輪切りに作った部品をあとから溶接してくっつけるのがプラモデルみたいだ。そのあと、そこのツアーガイドのふとっちょ親父さんが簡単に解説。その後親父さんに連れられバスであの巨大な建物へ。(この時のツアー客は自分ら以外にも一組ほど日本人がいたかな。)長い長い地下道を通り、途中のエレベーターに乗り、工
場全体を見渡せる場所に。ツアーガイド親父さんの話はとても長く、よくわからない。(こちらのガイドさんがところどころ話してはくれるけど)とりあえず過去実績では日本の発注が多かったが、最近は中韓あたりからのが目立つそうで、たしかにその日造ってたのもそっちの特定アジア系のようだった。そのあと、バスで完成した飛行機をぐるっと見てツアーは終了。出たところにおみやげがあったので、日本に持って帰るのを意識して、小さな模型とか、フィギュアとか買う。コップとかは・・・ボーイングってロゴがついててもな・・・。

ダイソー

日本では、日ごろ100円ショップダイソーにはいろいろお世話になっている。広島出身の同僚から故郷の誇りとまで聞いていたので、開店したばかりの米国1号店は行かずにはいられなかった。幸いボーイング社とマイクロソフトの途中ぐらいにあると聞いたので、寄ってもらった。これまで来たベルビューのより大きいショッピングモール(Alderwood Mall)の、入り口すぐ。店員もお客もほとんどが日本人。売り物も日本から持ってきたもののようで商品説明すべて日本語。中で何枚か写真撮ったけどあまりに平凡な風景で代わり映えせず(違いはせいぜい値札ぐらい)。ただ現地のひとにとっては貴重なようで、ガイドのひともいろいろ買っていたようだ。
なお、ダイソーのすぐ近くに本屋があったのでそちらも入ってみる。当たり前のように日本の漫画コーナーがあり。ファンタジーファンとしては普通にナルニア本とかエディングス本があってうれしい。

マイクロソフト

ただ、前を通っただけ(^^;)。アパートのような校舎のような建物たくさんで、会社というより郊外にある研究所といった風情。ここに通うべくシアトルにはマイクロソフト社社員が結構住んでいるそうで、かくいうガイドさんの近所にも日本語版WINDOWSに関わったひとがお住まいとのこと。エリートだなぁ。

☆ シューティング

銃の試し撃ちができるところ。もともと希望していなかったが、ガイドさんお奨め。はじめに誓約書に名前と住所を記入。住所は姉のを借用。まともに読まなかったが、"death" とかそれっぽい単語が書いてあってちょっとびびる。パスポートと交換で銃を借りる。会社の同僚から「反動で結構肩や腕にくる」と聞いていたので一番手軽なやつ、22口径でしたっけ、それと標的の紙、および弾を50発ほど調達。
シューティング場(?)のなかはガイドさんと自分だけ。標的の紙を天井から降りている棒に引っ掛け、脇のボタンを押すとすぅっと奥へ。次にひとつづつ弾を篭めてセット。ヘッドセットをつけて撃つ。・・・まぁ結果はいいや。銃はさすがに小さすぎたようで、ほとんど威力なく。なんだかエアガンというかオモチャのピストルを撃ったような甘い手ごたえだったが、これでひとが殺せるんだよな。
シューティング場を出て、そこで売っているガングッズを見て回る。頑丈な金庫ならぬ銃庫(?)。さまざまなメンテナンス用品。でもなんといっても怖かったのが武器ナイフ。生々し。

☆ 地元ゲーム屋

オタクなニーズはさすがにガイドさんにも難しかったようで。というかこちらにアキバ並みのものを期待するのも酷なわけで。それっぽい店を、というオーダーに地元電器量販店Best Buyを案内していただいた。店構えは相変わらず大きいが、品揃え的には日本にもよくある郊外型電器量販店レベル。(とはいえ、後のXBOX360の発売日にはここにビル・ゲイツら関係者が集まってお祭り騒ぎだったっぽい。Best Buy自体あちこちにあるそうなので違うかもしれないが、写真を見る限りそれなりに見覚えがあるような・・・)
置いてあるPC、日本製のはTOSHIBAとかSONYとか。地域での得意不得意とかあるのかな。ゲームではXBOX360の試用機が目立っていた。当たり前ですな。ここでもDVDコーナーにたくさんの日本製アニメ。そしてCD の一ジャンルにKARAOKE。←こっちでは名前の由来知らないんだろうなぁ。

☆ 寿司屋

この後はガイドさんが夕食の場所を決めてくれていた。いったん姉宅に戻り、義兄を乗せて地元ベルビューの寿司屋KISAKUへ。途中だいぶ道が混んできた。眠くなってきたのでガイドさんとの会話を義兄に任せ少しうとうと。寿司屋は照明がちょっと暗め。雰囲気は和洋ブレンドした感じか。それほど腹が空いていたわけでもなかったのであまり食べられなかったが、特に日本のと違和感なし。かわいい毛虫みたいな(!)創作寿司とかつくってもらった。なんでもこの店、牛久あたりにある同名の店で修行したひとがオーナーだそうで、見ると湯のみに電話番号が書いてある。
→ 帰国してある日の夜中、日本の店に実際に行って見てきた。寿司じゃなくてあんこう鍋なんだけど。そのうち日中に食べにいきたいものだ。
この後、向かいのカフェに。(ZORA って名前だったかな?)スタバやシアトルズベストとかタリーズとか、いろいろカフェの多い土地柄であるが、談笑したり、ちょっとした作業をしたりとかはこちらの方が使われるらしい。ここで一杯飲んだらガイドブックで良く紹介されている「木の葉を模した模様を表面に」書いてくれた。何気にうれしい。

☆ バー

この日の最後は「大人っぽいバー」。KISAKUの店員にガイドさんが尋ねて教えてもらったDelRayというバーに向かう。酔ってたのでさらに記憶があいまいだけど、たしかシアトルのダウンタウンあたりかな。店内真っ暗で、やけに赤い照明だったのを覚えてる。KAMIKAZE SAKE とかいうカクテルを飲んでこの日はおしまい。