RootFilm(SW)

御神楽少女探偵団の、河野一二三氏によるシナリオはさすが。
荒唐無稽な「シロナガス島への帰還」の後にプレイすると、実際する島根が舞台ということもあってしっかりとした現実感を味わえる。(もちろん、シロナガスに対してこちらは地味ともいえる)絵も素晴らしい。なにせラブプラスの「ミノ☆タロー」だからな。納得。ゲームシステムがザルで推理せずとも詰まらずクリアできるのも個人的には好印象ですわ。

(ネタばれ気にせず書きますよ)
シナリオはいろいろ工夫されていて、ここでこうなる、という展開はいちいち驚き。ただそのなかでも一点気になったのはもうひとりの主人公リホの扱い。正体は妹かあるいは現在のベテラン女優で、八雲のピンチに駆けつける!…と思い込んだのは自分のただの当て外れか、引っ掛けか。「姉」らしい記述は読んではいたけどまさがタヒんでたなんてのは期待した分ガッカリで。終盤は盛り上がりに欠けたのはそのせい。読者の予想を裏切るのはライターに必要なテクニックだが、なかなかに難しいことですね。

声優は意外とベテランが起用されていたのが驚き。特に皆口裕子さんは、「似てる声質のひとがいるなあ」と最後まで思ってましたよ。日高のり子さんは早いうちに気づいたけど「こんな声だっけ?」となってた。しかし一番うれしかたのは綾崎…いや芹澤優さん。相変わらずうまいよな。今回のシステムでは声をいちいち聞き直せるようになってたので何度も繰り返して聞き返しちゃいましたよ。

 

音楽は…。雰囲気には合ってたが、個人的にこれという曲はなかったかな。クリア後にサウンド鑑賞メニューが解禁されるのは嬉しかったけどね。