英雄伝説III 白き魔女(PC98&PSP)

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英雄伝説 ガガーブトリロジー 白き魔女 - PSP

英雄伝説 ガガーブトリロジー 白き魔女 - PSP

  • 発売日: 2004/12/16
  • メディア: Video Game
 

 きっかけはIGN JAPAN。海外のゲームサイト(日本版)による「名作ゲーム紹介コーナー」。並みいる有名ゲームのなかにそれはあった。よくよく読むと、そのサイトというより、サイトの1ライター、香港女性がどえらい思い入れたっぷりで語っているだけだったのだが、それはそれで、自分がプレイを決める理由にはなった。falcomのタイトルなんて、ソーサリアン以来だろうか。相当に久方ぶりだ。

次にプレイする機種選定。オリジナルのPC98版を初め、多くの移植があるなかで選んだのはオリジナルのPC98版(EGG)と、三部作がまとまって移植されているPSP版。風変りな移植で話題のサターン版にも手をつけてはみたが、こちらはうまく動作せず断念。ただ長い作品なのでこの2作で留めておいて良かった。

で。クリアしたが結果は満足。ご都合な展開においおいと思うことも多々あったが、良質なジュブナイルと看做せば頷ける。希望に溢れた少年と少女が楽しく呑気に世界を巡礼していくうちに、その巡礼のきっかけとなった白き魔女と言われる人物の存在を意識するようになる。彼女の足取りをなぞっていくうち、それが意味することを知り、やがて世界を救う冒険になる。そして巡礼を果たしたふたりは村に帰ってラストを迎える予定調和。タイトルの「白き魔女」をこういうかたちで物語に使うというのは良いセンス。

以上。ここまではストーリーなどの全体感想で、続いて機種ごとについて。
PC98版は、イースの面影をも感じる出来栄え。色数ではコンシューマーに勝てないが緻密さでは負けない!そんな細かい描き込みが好感。音楽もいい。FM音源に合っている。一方でバトルが曲者。勝手に戦ってくれる仕組みで1バトル毎に全快するなど快適なのはありがたいものの、敵との衝突が起きず、バトルが延々と終わらないときがあって、そういう時は直接操作できないのがもどかしい。終盤になると敵も自分で回復とかしはじめるので、あと1回叩けば終わるのに、もたもたしてるうちに敵全部復活、みたいな悪夢も。ラストバトルも1時間ぐらいはかかってた気がする。

PSP版は、手を抜いてるわけではないんだろうけど、PC98版と比べてしまうと、どこか作りが雑に見えてしまう。(PC98版が緻密すぎるんだよな。)ポリゴンの立体に音源も質が高いはずなのだが。魂の差ということか。でも会話時に重要キャラの顔のバストアップが表示されるのはやっぱりありがたかった。バトルは。こちらも基本自動バトルだが、魔法などのコマンドが任意に使えるのでやり易くはなった。だけどエンカウントも普通のRPGっぽくなったしバトル終了で全快しなくなったおかげで宿屋など体力回復ポイントを目指すようにゲーム性がわりと変わった感あり。PC98版とは一長一短でどっちかいいかは評価できず。

音楽は。物語と同様じわじわくる系がいいかな。激しいバトル曲はイースっぽさを感じたりもできたけど、むしろ平和な「愛はきらめきの中に」が一番好ましいと思えた。


愛はきらめきのなかに -エンディング・バージョン-

さて。続きは「英雄伝説IV 朱紅い雫」なのだが。疲れたのでしばらくは別のゲームに移ろう。