なにかの機会にダウンロードしてそのままにしてあった。…お買い得版だったのかな。ともあれ積みゲー消化の意味でプレイ。クリアしたので感想を。
先に違和感ポイントを。モチーフにした「魔女」のイメージに統一感がない。あからさまに「まどかマギカ」のイヌカレーさんですか?みたいなおどろおどろしいグラフィックに、謎言葉による歌。そうかと思うと合奏ではなぜか日本語の歌謡曲を歌い出す…。「魔女を調律」とかいうと、エロさのある妖しさだが、あれ、やってることはカウンセリングだよな。…とまあ文句として言いたい部分ではあるが、やってるうちに文句にならなくなる。ちゃんと理屈として整合性取れてるからなあ。「歌謡曲」として流れるところは整合性の面ではおかしいのだけど、アニメでボーカル付きのBGMが流れるシーンって、クライマックスな場面なことが多くて、そういう効果が作れるのって演出的に非常においしい。なら整合性は無視して構わん。面白さ優先。
そして↑以外はほぼ文句の付け所がない。
SRPGって、システムの型がだいたい決まっているので、堅実に作りさえしてくれれば普通に楽しめる。戦闘のアニメも出来が良く普通に良い。
そして、シナリオも優秀。(一応ネタバレ注意発令しとく。)
普通に物語を進め。幸福な期待から絶望へと一気に堕ちる展開がある。伏線からして十分予想できるのだが、それだけにボリュームのある描写が大変辛い。それまでの宿敵が味方になる流れはそこそこ難しいのだが、うーん。力業での納得だな。ヒルダはこれもまたまどかマギカのほむらを相当意識してるよね。1000年もの長い時間を主人公との約束のため修羅の道を行く宿命。TRUE END に至る流れもいい。とってつけた展開でなく、今までやってきた魔女への調律をラスボスにも、っていう発想は面白い。アルトが発言した時のあの瞬間、自分の反応はヴェロニカ博士のそれと完全にシンクロしてた。
音楽は、メインの光田 康典氏が、突き抜けてこれだ!っていう名曲はないのだけど、普通に彼らしい良い仕事をしている。あえて地味なところから選ぶとこれかな。「風の少女」
涼しげな風の草原を感じる曲。ゼノブレイドの「ガウル草原」(こちらは光田氏というよりACE+なのか)ほどのスケールは感じないけど、聴いてて飽きがこない。
最後にもうひとつだけ残念ポイントを。SRPGの宿命として、そこそこ疲れる。後半になると長い戦いが増えていくので、一つのミスで大事なユニットが失われたりなんてことも。終わった後の達成感も強いが、もう一回やる気にはなかなかならない。そこはまあ文句を言うところではないが、それだけに2週目を促される作りは残念。1週目だと全キャラとの親密度をMAXにできないなんて!…まあ、動画探しますよ。