睡眠時無呼吸症候群と台風と。

話は春の人間ドックから始まる。
昨年から胃カメラ検査のために麻酔して眠っているのだが、今年、麻酔に入る前に看護師から「昨年寝ている間呼吸をしていなかったけど大丈夫ですか?」と言われる。え。そうなの?大丈夫なわけないじゃん。そのくせ人間ドックでは昨年も今年も問診で話題にもされず。このまま放置はいかんと自身で調べ始めた。睡眠時無呼吸症候群(SAS)か。心当たりありまくり。
最近いくら寝ても睡眠不足が解消された感じがしないし。太るとSASになりやすいとも聞いた。だいたい逆流性食道炎だって気道の問題だ。同じところだよ?

で、ようやく病院に行ったのが9月の後半。呼吸状態を調べるものを鼻の穴に入れ、人差し指で脈を測り睡眠を一週間。検査器を回収して結果判定結果を聞くのが10月12日だった。でも。…この日台風来ちゃうけど大丈夫?

何度か病院に電話したが、ちゃんと診療はやるそうで。午後には電車が止まるという危機感を持ちつつ朝10時に病院へ。

「一晩で30回呼吸が止まると重症ですが、あなたは40回です。細かい症状を確認する精密検査もあるけど、もうそんな場合でもないから治療を始めます。」医師の説明は早かった。もっとも最近は患者が多すぎるので、どこの病院でも医師の結論は早い。そして隣の部屋で弟子っぽい別の医師から治療機器を受けとる。これだ。

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ヘッドセットをつけて、鼻を覆い、ホースを伸ばして機械につなぐ。操作はスマホのアプリ。睡眠時に呼吸状態に応じて空気を送り呼吸を促す。治療機器というより延命装置かな。月イチ診療前提でずっとレンタルですよ。

自分の見立てが正しかったのを誇るというか、持病がまたひとつ増えていつまでこんな器具をつけなければならないかというがっかり感というか。複雑な表情で病院を出た。そろそろ電車に乗らないと、台風で止まってしまう。

ホームで実家に電話。このことを両親に報告しようとしたのだが、母親の言葉でふっとんだ。父が数日前から旅行で加賀に行き、今日帰ってくるのだという。関東中の電車が止まるというこんな日に?何やってんだ。まあ自分だって数日前に台風の規模は知らなかったので出発を責める気はないが、帰ってこれるわけないでしょ。80越えの爺さんが事故に巻き込まれたり、嵐のなか路頭に迷ってたら命すら危うい。何度か携帯に電話してようやく連絡が取れる。長野駅で電車を下ろされたとのこと。ほら見たことか。その後近くのホテルが取れたとのことで、そこでようやくSASの件を話す。父は心配気味に聞いていたが、こっちはむしろあんたが心配だったのだが。

オチも取り留めもないこの文だが、もうちょっとだけ。外の暴風雨を気にしつつ、テレビを見ていたらなんでも相模原のダムが一杯になり、緊急放水をするという。雨で水が満杯になってしまうので、これ以降は降った雨量はそのまま放水。つまりダム効果がゼロになるってことか!さらにそのダムから下流を辿っていくと、父の実家のある平塚にたどり着く。そこは問題の川にも近く堤防よりは低い位置。とすると堤防が決壊したら危ないのでは?父に電話し心配な旨を告げる。聞けば数十年前(多分ダムができる前)はそこそこ水浸しになったこともあるのだそう。結局放流はせずに済んだようだが、今回の台風は危なかったな。イベントや記事でダム語りに接する機会はそこそこあるのだけど、ここまでダムを身近に感じたのは初めてな気がする。