アンジェラス 〜悪魔の福音〜(88)

 
1988年なので、31年前の作品。エニックス発売のコマンド型アドベンチャーゲーム
前年(87年)に同社から発売された「ジーザス」が今だに忘れらない名作タイトルで、引き続きすぎやまこういちが音楽を担当していたので、同じADVシリーズ的な感覚でいつかプレイしてみたいと思っていたのだが、手元のPC/ゲーム機に移植されることもなくここまで来てしまった。ここへ来てプレイできたというのは幸いだった。
ただ、まあ。今の視点で見てしまうと、凡作だなあ。と。
オカルトなので、王道展開なのだろうが、先が読めてしまう。というか何のひっかけや
どんでん返しもなく。そのくせフラグ設定が細かいのかコマンド総当たりでもなかなか次に進めない。口パクが終わるまで次のコマンド入力が出来ない。当時なら我慢できても、今だと付き合いきれない気分になってくる。(もっとも口パクスキップコマンドとかがあったらしいから当時からして鬱陶しい仕様だったようだ。)
もちろん、PC88というか当時の8ビットPCゲームの中ではトップクラスの演出だったとは認める。でも1作前のジーザスなら30年の時を経てももっと、十分楽しめたような気がするんだよね。…確かめようはないけれど。
クリア後には全体のストーリーを通してみられるモードがあるので、それでもう一度まとめてみれば評価も多少上向くかもしれない。
さて。このゲームの音楽は最初に挙げたとおりドラクエ3を発売したばかりのすぎやまこういちで、その点は安心して楽しめる。おどろおどろした曲ばかりだが、それもまたよし。テーマ曲である「Sympathy」は当時から好きだった曲だし。数年前に知ったEris in Germany」は名曲とは言われないだろうが、静かに心に響く良い曲で。こちらは終盤手前の、それほど良いシーンでないところで使われていて勿体ない。
最後に。このゲームの2年後。1990年-91年に発売された「闇の血族」もホラーでペルーで主人公が絶対的力を持っていてなんか似てる。ホラーは南米がいいようですね。