スター・ウォーズ/フォースの覚醒

生まれて最初に劇場で観たのがこの1作め。1977年だから8歳ぐらいかな。それから6作全部劇場で観てきた。新シリーズも観なくてはならなかった。これは義務なのだ。

で。感想なのだが。これは作品づくりのコンセプトをどう評価するかで変わる。この作品の醍醐味はシリーズで培われてきた「お約束+世界観」と、とりわけ1作目にあたるエポックメイクな「革新性」の両面があって。それらをどう取り込むかが焦点になるのだが今回は前者「お約束+世界観」を重要視した代わりに「革新性」が弱めになっているところが評価に際して賛否両論の分かれ道になっている。
両方、特に「革新性」に期待したファンは当然否定的になる出来だ。スターウォーズ自体がもっていた革新性(宇宙を股に掛けた活劇という手法、優れた特撮技術など)も、今ではすっかり手垢に塗れてしまっている。期待して勝手にがっかりしたファンの気持ちも判るが、その点自分はオトナだ。目新しいことをしたところで賛否別れるのは変わらない。むしろ保守的なファンにまで見捨てられるわけにもいくまい。生みの親ルーカスが関わっていないこともあり、まずは手堅い作りを目指すのは当然のことだ。新三部作なのだから、新規性とやらは続く8作、9作目で探っていけば良い。

そんなわけで。多少のがっかりは感じづづも(否定はしませんよ)旧来からのファンとして、今作は概ね納得して観る事が出来た。エピソードIV〜VIのストーリー、世界観を踏襲する作りも良い。ストーリーの踏襲はガンダムSEEDでもあった手法だ。砂漠(IV)、森林(VI)、雪(V)、デススター(IV)を彷彿させる舞台も、今回はCG+3Dでの表現で結構な感激があった。そしてハン・ソロ、レイア、ルークの登場。すっかり老け込んでしまったところを見ると、もう10年前に作って欲しかったと思わないではないが、まあいい。彼らが現役のうちに9まで終わらせて欲しいものだ。