ブレイブリーデフォルト(3DS)

出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
発売日: 2012/10/11
メディア: Video Game
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2009年に発売された『光の４戦士』は、結局序盤だけで積み化。懐かしさを謳っていながら、どうも表面だけって印象があって。序盤だけだからいい加減な判断だけど、世間の評判もあまり良くなかったしでそれっきり。今作はその流れを汲んでいるのでまずそこで身構えた。一方、過去のＦＦを換骨奪胎させるというコンセプトは正しいし、スクエニに残された最後の希望でもあり。リリースから発売に至るまでの数度に渡る体験版攻勢は、そんな複雑な気持ちで受け止めてきた。嫌な予感をひしひしと感じた時期もあったが、終盤にFF5並みのジョブチェンジシステムが判明＆格好いいテーマ曲を聴いてだいぶ改善。これは行けそう…か？同じく時間のかかりそうな『PROJECT X ZONE』と同日発売だが、期待をとってまずこちらをプレイ。
かえってリスクを高めそうな「ブレイブ＆デフォルト」システムは、敵の強さが見えてきた頃から全開。（今のところ）ザコならほぼ１ターンで倒せることわかり快調。すれ違い、村復興というバランスクラッシャー要素も悪くない（ように見える）。ジョブも「商人」とかユニークなのが出てきて新鮮味を感じられるようになってきた。いいぞ。シナリオは開発側のアピールどおりまさに王道展開。RPG全盛の頃ならいろいろ文句も言ってたろうが、今となっては貴重。もうちょっとオリジナリティを上げて欲しい気もするが、まだまだ序盤だ。不安解消。期待どおり。この流れでＦＦ系復活への道筋が見えたなら、今作はスクエニと旧来のFFファンにとって大事な一作になるのかも。
[追記：2012.10.26]
クリアしたので感想。
「いいぞ、でかした。良くやった！」上から目線で恐縮だが、そんな気分。ＦＦのシステム＆設定を踏襲。懐かしさを醸し出しつつも、シナリオ面でしっかり「現代」さを出してくれた。
（以下、もちろんネタバレ注意）
このところ、少しでも名作っぽいシナリオはみんな「ループ」もの。正直結構飽きた。おまけにマスコット的存在が黒幕って、まどかマギカそのままやん！…ではあるけれど。この少々古臭いＦＦシステムに載せてきたところが返って「現代」らしさになっている！自ら決断しないとループを止められないのも「クリスタルって素晴らしい」なシナリオ１本道でやってきたＦＦに対するアンチテーゼとしてしっかり機能している。やるなー。ルシでファルシでコクーンとか難解なワードを織り込まんでも、ちゃんと進化したシナリオは作れるわけですよ。この方向性をちゃんと取り戻せれば、スクエニの、日本製RPGの(あえてJRPGとは言わない)明日は明るいと思うし、そうなってくれるよう応援していきたい。

↑タイトル曲。後半部の勇ましいところが個人的にツボ。