X68000 HDD サルベージへの道(2)

翌日。実家に帰る。X68000からHDDを外し、同じ部屋のWINDOWSマシン近くに持って行く。昨日買ったアダプタを組み立て、WINDOWSマシンのUSBに接続。ハード的には繋がった。SCSI<>USB変換アダプタのドライバCDも借りていたが封を開けるのが忍びなく、ダウンロード。さて。もちろんそのまま普通に読めるわけではない。DISKEXPLORE なるソフトを使うようだと思ったが、これは勘違い。これはゲットしたX68000などのデータをWINDOWSで取り出せるツールで、データをぶっこ抜くのは同じ作者のGETDRIVEのようだ。起動させるとDOS窓が開いてHDDを読んでいく。1MB、2MB、3MB…ひとつつづカウントしていくのだが、アダブタ連結の影響か、相当に遅い。待っているのも退屈なので、少し部屋を離れて戻ってみると終わっていた。40MB弱。あれ。このHDDは80MBのはずだが。DISKEXPLORE に掛けると、見知ったファイル一覧が出てきた。よし!一歩前進!しかしデータがほとんど触れない。やはり40MBは半分しかないのだ。もう一度チャレンジ。ところが。その後何度GETDRIVEをしても4MB程度で終了してしまうようになってしまった。最初の起動でHDDに変な影響を残してしまったのか?HDDの置き方を変えてみたり、別のWINDOWS PCに繋ぎ直してみてもやっぱり4MB。結果は変わらなかった。気づくともう夜も遅い。絶大な敗北感を抱きつつ、自宅に帰った。
翌日も実家へ。ほとんど諦めながら、性懲りもなくチャレンジ。一発め。あれ?4MBの壁を…超えた!超えたよ!もう、ちょっとの振動でも止まるんじゃないかとヒヤヒヤしながらモニタを見つめるが、確実に1MBづつカウントは進む。最初の40MBも…超えた!結局80MBをちょっと超えた85MBで読み込みは終了した。(規定の容量より、実際は少し多めらしい)メモリカードにコピーして、別のPCにもコピー。このファイルは間違えても決して消してならないのだ。そしてDISKEXPLOREで見ても、ちゃんと以前より読み込める部分は増えてる!ディレクトリ配下も読める!パーティションの違うところはどうすれば読めるのか、依然として謎は残るが、ともかくデータのサルベージは完了したのだ。せっかくなので、大学〜新入社員時代に描いた画像ファイルを抜き出し、見る。JPEGがまだ主流になっていない時代、X68000独自のPICファイルなので、ビュアーとしてSUSIE をダウンロード。まだちゃんとあるんだな。ありがたい。今見ると、顔のデッサンは全然合っていないのだけど、我ながら配色がキレイだ。この頃はルーペで1ドットレベルで修正してたしな。

データは自宅にも持ち帰る。エミュレーターに乗れば完了なのだが、SCSI HDDをどうやって認識させろというのか。いつも使っている「WinX68k高速版」ではSCSI設定がCD-ROMのしかなさそうで、HDDはどこで設定していいのやら。ネットの情報を頼りにXM6なるエミュレーターを見つけると、SCSIでHDD設定できそうではあるが、今度はその設定のためにSCSIEXROM.DATファイルが必要だと言われる。なんだそりゃ。さらに検索を駆使。英語で描かれたページにて、HUMAN OS のDISK をゲットして、XM6の置いてあるページのツールをダウンロードして使えとある。…よし!HDDでの起動はやっぱりできないが、一度FDで起動してからディレクトリを指定すれば。「C:」がある!「D:」もある!FU.Xを起動させればいつもの見慣れた映像がキレイな画面に映し出されたではないか。長年の悲願、これで達成!

…とは、簡単には終わらない。SWITCH.Xで設定すればHDD起動させるところまでは突き止めたのだけど、なぜか予想もしていない画面で止まってしまうことに。X68000は起動設定をSRAMに保存できるようになっていて(ようやく思い出した)自身の環境はそれを前提に作りこまれていたのだ!そんなの今になってみるとすっかり忘れてますよ。FU.Xまでは動いても、そこから簡単エディタ起動、画像閲覧、音楽演奏がワンタッチに出来ない!設定方法とか細かいところはさっぱり記憶に残っていないし、これからどうすれば良いのやら。(つづく)