サクラノート 〜いまにつながるみらい〜(DS)

植松氏の最近の言動から、氏の行きたいゲームの方向はこっちなんだろうなと思っていた。また野島氏のシナリオも、実のところファイナルファンタジー的冒険活劇とは合っておらず(注)、今作のような世界観の方がしっくりくると思っていた。(注:だからこそ、むしろFFの世界観に深い奥行きを与えてくれていたわけで、自分は氏のシナリオによるFF7FF10が大好きだ。)なので発売直前ではワリと期待が大きくなってしまっていたようだ。
一応クリアしたけどなんだ。自然体で作っているなという感想。悪くいうと「本気で作ってないだろ」。
曲は結構よかった。久々にちゃんと植松節を聴けた気がする。サントラ付きで良かった。野島氏のシナリオも、少なくとも細かいところ、言い回しや設定などは地に足が着いていてさすが、と思った。でもここまで。ストーリーに野島氏お得意の大どんでん返しも深みもない。
良い言葉で言い直すと、「豪華なスタッフ自身が、作りたいように作ったんだよね。」彼らのファンとしては、その想いが適ったことに良かったね、という共感が結論かな。同じ「微妙作」である「光の4戦士」と反対の落としどころ。それでもファミ通「10点」はないと思うがな。