会津若松への旅

[1日め](5/27)
GWは混むので避け、空いてそうな5月27日(土)、28日(日)に旅行日を設定。ただどこに行くかは直前まで決めず。ぶらり旅がいいのだ。・・・とはいえ前日まで決まらない。さらに相変わらず間の悪いことに、この日に新VAIO U が届くという。午後2時まで待機したが、結局あきらめ(佐川に電話したら夕方着と言いやがる。実際この日6時着だった)出発。
いくつか候補があったうち、一番イメージしやすかった会津若松に決めた。ここならドライブとしてそこそこ達成感ある距離なのではないか。
ぶらり旅だが一応おぼろげな旅の目標を決める。「喜多方ラーメンを食べる。」「世話になった自動車学校を見に行く。」「会津の歴史ものに触れる。」「温泉に入る。」こんなもんだろ。
出発前に先に宿を取る。時間もないし、楽天ポイントもあるし。で、繁華街で無線LAN付き和室一泊 5,500円の大阪屋を選ぶ。(なぜ大阪なのかは知らず)
北方を選んだのは東京を突っ切らなくていいから。柏付近はそこそこ混んでたが、高速からは順調に進む。昼間で視界良好で、妙にスピードもでる。しかし調子がいいのはいわきまで。内陸に向かう磐越道に入ると、道が時々狭い一車線になってヒヤヒヤ。しかしなんとか明るいうち、五時頃に高速を降りた。ざっと300Km。結構あるな。出たところに看板。右が喜多方。左が(宿のある)会津若松。早速ラーメンを食べたい、と少し喜多方に行き掛けたが、やっぱり先に宿に入ろうと戻る。宿の付近はちょっとした商店街状態で道が狭く、HPの評判どおり駐車場も狭いのだが、なんとか到着。自宅に電話。到着報告&VAIO着を確認。
さて、夕飯は喜多方でラーメン食べて時間があったら温泉でも。と、持ってきた旧VAIO Uで検索。喜多方ラーメンといえば・・・やっぱり坂内食堂か!会社の地元、大森にはここのチェーン店が2店もあって良くお世話になってきた。さっぱりしながらコクのあるスープともちもちした麺。そして分厚く汁気たっぷりのチャーシュー。自分にとって喜多方ラーメンといえばやっぱりここだ!(って今ページで調べたら、チェーン店の本社、大森でした(笑))
ってことで喜多方を目指す。さっきの道を戻り、高速入口を越えさらに北上。思ったより遠い。付近についたときにはそろそろ暗くなっていた。7時すぎ。こちらも道が狭いので、車を止めてから歩く。路地を入っていった神社のそば。想像していた「チェーン店と同じ白黒の蔵っぽい店構え」など微塵もなく、ごくごく普通の地味な食堂がそこにあった。看板がなければ気がつかなかったろう。しかも閉まってる。・・・7時閉店だとさ。ちゃんと調べてくれば良かった・・・。
仕方ないので近くの別ラーメン屋に入る。がんこっぽい名前の店だったと思う。中は確かにがんこっぽいおじいさんがひとりでラーメンを作っていた。店の客は、なにかのイベントのあとか?小学生の集団。おじいさんはがんこどころかいそいそと切り盛り。自分はチャーシューメンを注文。坂内ではないけど確かに喜多方テイストだった。だけど未練が。明日も来なければ。

帰り際、コンビニでいまさらながら会津周辺のガイドブック購入。温泉といえば近くて有名なのは東山温泉。ここを目指そう。だが夜も遅くなっていたのでこの日は断念。宿に戻り、仕方ないので家族風呂とやらに入る。家族で入れる家庭よりちょっと広めの湯。明日こそリベンジだ。

[2日め](5/28)
目が覚めまずはボウケンジャーを見る。ちょっと休んでマイメロを観ようとしたが、テレ東系は入っていないらしい。残念。録画してあるからいいやと宿を発つ。さぁ、どこへ行くか。ガイドブックと記憶が頼り。とそこへ知り合いから電話。普段ほとんどかかってこないのに、なぜか旅行時に限って電話が入る。しばし雑談。

昭和なつかし館

宿の駐車場のまん前に、ガイドブック記載の「昭和なつかし館」があった。さっきは閉まっててどんな店か分からなかったが、ちょっと長い電話だったので、今は開いている。こういう昭和レトロは好みなので入ってみる。1Fが骨董品店で入場料200円を払った2Fが現場。小じんまりとした部屋に、昭和の風景を切ってきたような路地と茶の間を再現。茶の間の白黒テレビでは鉄腕アトムを上映中で、スカンク草井がアトムに対して「おまえは悪の心を持っていないから完全なロボットじゃないのさ」などと言っている。これは「電光人間」のシーンだったか。伊豆旅行で見かけた「怪しい少年少女博物館」 みたいな圧倒さはなかったが、一個人が趣味でコツコツ、丁寧に集めたのだろう。いいもの見させてもらいました。
店を出たところで店員がおっかけてくる。「近くの珈琲館の割引券です」とわざわざ。行ってみたいけど、あんまり時間かけてられないしな・・・という気分で鶴ケ城に向かう。

DS Lite

商店街を抜けて南下。鶴ケ城の駐車場前まで来て、昨日からの懸念を思い出す。今回の旅行でせっかく一眼レフのデジカメを用意したのに、肝心のSD カードを会社に忘れてきていたのだ。城の風景は絶好の被写体だ。なんとかせねば。
商店街に引き返し、TSUTAYA に入る。ここに売ってるかな?結論としては売っていなかった。しかしたまたま入ったゲームコーナーで、展示してあるDS Liteになんと「売切れ中」の文字がない!思わず店員に「Lite 売ってるんですか?」と聞く。どの色もあるとの返事。自分は持ってるが、数人から買って欲しいと催促されてる。これはチャンス。品不足もそろそろ解消、何人かは入手したと聞いたが、まだ買えてないひともいたはずだ。一台調達しておくとしよう。(するとみんな同じタイミングで買ってたりするんだよな、自分の場合。無駄になったらやだなぁ。ドキドキ)
SD カードはTSUTAYA 向かいのカメラ屋で売っていた。そして。

珈琲館 蔵

せっかくなので、さっき昭和なつかし館で割引券をもらった珈琲館に行くことにする。割引券は車に置いてきていたが、場所は覚えていた。さっき車で通ったところ。会津らしいシャレた蔵っぽい建物だ。中はまた、さっきのなつかし館なみに骨董グッズで飾られていた。巨大な観音像が目を惹く。コーヒーを一杯頼む。オリジナルブレンド。シアトルのスターバックス以来、ろくに味もわからないくせに(気分で)一層コーヒーが好きになった。どうぶつの森でもいつも飲んでるし(笑)。味は・・・いい感じ(←いい加減)。挽いてくれるというので、100g購入。

鶴ケ城

会津の歴史もの、ということで真っ先に選んだのが城だった。それほど愛好家でもないんだけど意外とこれまでの観光でも城を見ることは多い。目立つからな(^^;)。街の歴史をざっと見るにも便利だ。
カメラにSD カードを装填。で、電池がないことに気づく。これは近くの土産屋で調達。境内へ。案内所に入ってみると、いっぱしにパソコンがあるよ。無料でネットが使えるらしい。では。と、この日の日記に記載。外に出たら、いきなり大雨だった。昨日から降りそうで降らなかったのだが、甘かった。車まで走って戻り、びしょぬれになりつつ傘を取る。そして券売所に。茶室共通券で500円。中に入る。こんなところにまで韓国系の観光客。きっと国では日本が嫌いって言ってるんだろうな、日本が嫌いなら来なきゃいいのにと偏見に満ちた気分だが、観光地からすると立派な客。
予想どおり中は博物館状態で会津藩の歴史の勉強。あんまり興味なかったが、ざっと見(なので適当)。なになに。会津伊達政宗以降何度も藩主が替わり、頭としてはあまり安定した感じではないが、そこそこに平和な街だったのだろう。事件といえば白虎隊くらいか。確かに悲劇的なドラマだけど、あまりの境遇に滑稽交じりな悲哀を感じる。(今ではもちろん結果論だけど→時流に乗れず、上が幕府側に着いちゃったおかげで、またちょっとした勘違いで自害って・・・。考えれば第二次大戦の特攻隊と同じようなものか。)
展示の最後はセオリーどおりお土産屋。白虎隊のほかに野口英世系の土産が目に付く。そういえば宿の通りは「野口英世青春通り」。しかし昨年末の黄禹錫ES細胞捏造事件のさなか、同様に野口英世の研究もほとんどが捏造だったという評判を耳にしているので複雑な気分。(←自分が目にしたのはあくまでも評判。1次情報として入手した情報ではないので事実かどうかは今もって確信もてていない。それはそれとしていろいろ問題のある人物だったらしいしなぁ。)ここでは野口英世千円札スイートチョコを購入。
そしてもう一枚のチケットで茶室へ。雨のなか、小さい小屋の周囲をぐるっとまわるだけ。最後にちょっとした売店系茶屋があるのだが、こんな日にひとりじゃなぁ。
ひととおり見終わり、概観の写真も撮ったので車に戻る。さて、次はどこに行くか。

会津自動車学校

自分が会津に来たのは実は2回目。以前来たのは大学時代。免許を取るための自動車学校合宿。それが会津自動車学校。合宿所に買ったばかりのスーファミFFIVを持ち込んでプレイした記憶があるので(^^;)1991年の夏のはず。仮免落ちで帰りが遅くなるは、一緒に行った高校時代の友人と仲違いするは(今もって理由は良くわからないが、自分にデリカシーがなかったから、というのはわかる。あれから二度と会ってないんだよな。)ろくな思い出がないが、当旅行のマイルストーンとして設定。卒業記念にもらっていたコーヒーカップで電話番号を確かめ、Webで地図確認。この近くにあるのはWebを見れば明らかで・・・ってVAIO U を見ると電気がない!宿で充電していたはずが、つけっ放しになっていたのだ。佐渡ケ島への旅行では電源探して新潟空港内を流浪したが・・・今回はあわてず騒がず(ちょっとあわてたが。)こういうこともあろうかと、シガレット電源をコンセントに変換するアダプターを購入していたのだ!車内がかさばるのでずっと後方トランクに入れっ放しだったが、今こそ出番だ。しばらくごそごそやって準備完了。住所確認。カーナビセット。で出発。道は宿の脇を抜け、線路の向こう。ところが線路のところで祭りでもやっていたのか通行止め。ぐるりと迂回させられる。
昨日高速で満タンにしたはずなのにガス欠目前。ガソリンを入れたり、(リッター130円超えとは・・・)セブンイレブンでお金を下ろしたりしてから自動車学校に行って。・・・まぁそんだけ。外から見て「あぁ。そういえば確かにあんなコースだった」と思ったぐらい。事務所にもちょっとだけ入ったが、いたたまれずすぐに出た。そういえば合宿中のある日、いつもと違う昼飯にしようと学校を出て、まっすぐ道路を進んだ記憶がやけに鮮明なのだけどあの食堂で、いいのか?と、場所を確かめたがそこでは食わず、今日の昼飯場所を探す。

蕎麦工房 すゞ勘

ラーメンは喜多方だが、会津でうまいものはなにか?というと、前日にどこかのページで「日本酒と蕎麦」という情報を得ていた。(あと最近はソースカツ丼というのが名物らしい。もう一回食する機会があれば食べたかった・・)昼飯はぜひ蕎麦で!ということでガイドブックで選んだのがココ。
写真では「すゞ勘お平セット」がうまそうだったが、微妙に食べられそうにない食材が乗っていたので断念。普通に天ざるセット(1,450円)を注文。内容的にはどうってことないはずが、やはりうまい。気がつくと即効でほとんど食べてしまっていた。ちなみにここも宿近くの商店街だったので駐車場がないと予想。道中のボウリング場の下、300円/1時間に止めたのだが、ちゃんと普通に店に止めるスペースがあった。ちょっとショック。

そろそろ2時。残りの目的をさっさと済ませなくてはならない。「喜多方ラーメンリベンジ」そして「温泉」だ。寄り道はしまい、と思いつつ、まずは東山温泉に向かう。商店街から東に抜けて山へ向かうのだ。ところが道を勧めていくとカーナビに「会津武家屋敷」の表示が出てきた。

会津武家屋敷

家を出る前に父親に会津の名所をメモしてもらったが、そこに書いてあった単語だ。こんなところで出会うとは。これも出会いと割り切って覗いてみることにした。単なる屋敷。鶴ケ城の茶屋より少々大きい位では、という考えが間違っていた。
入場料850円。階段を登ったさきの屋敷はとても広かった。まず記念撮影所が凝っていた。複数人分のコスプレ用(?)着物、かつら完備。一部屋一部屋に説明が。えらい人の厠では出したものがすぐにチェックでき、毒物ないか調べたりとか、西軍に攻められて自害したご婦人たちの風景とかいろいろ。だか時間もなくざっとスルー。お土産屋も充実。ちょうど喜多方ラーメンとか、地酒があったのでいろいろ購入。喜多方ラーメンはちょっと試食させてもらった。

庄助の宿 瀧の湯

さぁ温泉だ、温泉。武家屋敷を出てすぐ、温泉郷らしき風景に出くわす。東山温泉だ。登り道と下り道に分かれていたが、アバウトに下りを目指す。時間もないので入ってすぐの目立つところに入ろう。ということで大きな看板が目に付いた瀧の湯に入ることにした。入浴料1,000円。崖の上なのでロビーが4F。温泉は1F。沢べりのところに複数の湯がある。トルマリン風呂とか高麗人参風呂とか、露天抗酸化酵母風呂とか。さらに混浴足湯、お見合い大風呂、さらにはワンちゃん専用露天風呂「いい湯DAワン」とか、ある意味精一杯のサービス。崖の向こうには舞台があって夜は食事しながら舞台を鑑賞とか。なかなか感心(←ちょっとえらそう。)これは泊まりでも結構満足できそうな気がする。だが、そろそろ時間がない。リベンジ喜多方ラーメンへと急ぐ。

坂内食堂

温泉地を出て北へ。昨日も来ているので概ね道はわかる。ただ明るいので随分景観が違う感じ。あいかわらず人通りのないところでちょっと不安だったが、5時前後。ちゃんと開いていた。外には何台か車も止まっている。中は程よい混み具合。普通の食堂っぽいがちょっと余裕の広さかな。店員はおじちゃんおばちゃんではなく意外と若い青年たちが2,3名。水とかレンゲがセルフサービスだったり、人気の店じゃなければちょっとサービス悪いのでは?と思うぐらいだが、ここでは文句は言えない、それぐらいの自信は感じられた。なかにはおみやげコーナーもあって、すでに武家屋敷で購入したはずなのに追加でおみやげラーメン購入している。注文したのは肉そば、要はチャーシューメン。基本はチェーン店と変わらないが、肉が厚くて不揃いで大きい。素な感じ。うまい。これだ。この旅は、この肉そばだけでも良かった。

猪苗代湖

さて、このまま真っ直ぐ帰ろうかと思ったが、まだ意外と空が明るい。もう一箇所回れるかな?父の会津名所メモにもあるが、猪苗代湖にも行ってみたい。暗くなる前に間に合うか?焦りながら、カーナビの命ずるまま東に車を走らせる。微妙に曇った空気が沈んでいく。途中巨大な観音像(会津慈母大観音)に出くわし驚くが、時間がないのでスルー。巨大大仏がみたけりゃ牛久に行くぜ
で。ぱっと開けたところに湖が。暗がりにたたずむ「華麗の航行する」らしいはくちょう丸と「ユーモアたっぷりの」かめ丸を写真に収め、あとは湖に沿って東へ。帰りの高速もそっちだ。

亀屋

ふとカーナビを見るとこの辺りもちょっと温泉があるらしい。まだ、ちょっと明るいんだよな。最後だ。というノリで入ったのが亀屋。シーズンオフなうえにこんな時間なので仕方がないが良くいうと家庭的な感じ。受付には10才ぐらいの男の子。そしてピアノの練習をしてるらしい女の子もいる。そこへ親か祖母かわからないが自分の小学校の担任(愛称:キドリ)っぽいおばさんが現れる。風呂代は500円。男の子に1,000円を渡すと、がんばって100円を5枚、数えてお釣りをくれた。風呂はどうもあっためていなかったらしく、ぬるめ。「長めに入ったほうがいいですよ」とおばさんは言うが、おまけだし。ということで早めにでる。ここがすごいのは重りを使って量る超時代的体重計。さらにマッサージ機もものすごい古いものでボロイというより風情があって個人的には気に入った。

帰路

そんなわけで後は高速に乗って帰るだけだ。行きに体験したとおり、磐越道はときどき一車線になる。今回痛感したが、夕方から夜にかけての時間帯が一番運転しづらい。さらに突発的に雨が夕立並みに降るのでコンデション最悪。結構やばかった。常磐自動車道になってだいぶ楽になったが、ライトのない暗がりを高速で飛ばすのはやはり怖い。SAに貼ってある事故の写真を拝んでは無理をしない運転を心がけ、無事帰宅。ざっと780Kmってとこか。