ドラゴンクエストIV(FC)

FF XII 発売前の今年2月、実はドラクエIV(FC)をやっていた。
モバイルで遊べる環境が手に入ったからなのだけど(イメージ)そうでなくてもこのタイトルは時々プレイしてる。マイフェイバリットRPG なのだ。

何度やっても感心するシナリオの完成度。章立て&複数キャラ視点による世界の立体化(もちろんキャラ立て含む)。冒険の動機付け、敵キャラの存在意義。前3作で完成したシステムをフルに活用して一貫して語られるストーリーは、広げた風呂敷もきれいに包みこむ破綻なき王道ファンタジー。また細部を忘れた頃に再プレイすることになるだろう。

・・・と、2月のトピックスをあえてここで触れるのは、なんとなく似てたからだ。MOTHER3に。

MOTHER3(DS)

さっきクリア。ざっと30時間。
ストーリーテラーRPGというシステムを持つと、やっぱり「語る」方に夢中になるんだろうなぁ、という作品だった。ちょうどドラクエIVのときのように。
(ちょっとネタバレ入るので注意)
実際ドラクエIVとの類似点は結構目に付いた。章立て&複数キャラ視点による世界の立体化はもちろん。物語の序盤でショッキングな展開を見せつける強烈な動機付け。敵側の怪しさのアピール(DQ4=進化の秘法、MOTHER3=キマイラ化)。憎みきれないボスキャラ。しかしなんだろ。
物語の完成度自体は結構弱い気がする。各キャラにもうちょっと描写がほしかったし(サルの8章での出番は?)、大仕掛けにあたる竜の存在がイマイチ不明だし、黒幕の存在も前作のファンには「キター!!!!」でもMOTHER3単体でみるとさすがに唐突。
けれど糸井重里という感性は、全体の整合性より細部の見せ方がウリなので、そこがきちんと出せてればいいのだろう。「あれ、これはいつもと違うぞ?」と驚かせられた序盤だったが7章の各ダンジョン巡りの頃にはいつものMOTHER テイストだった。幻覚ダンジョンとか。泣かせの部分はちょっとベタすぎかな。もちろん自分は泣けたけど。

糸井氏本人はN64の立体版(?)で出したかった感強そうだけど(だからこその演出過多かと)、個人的には「それも見てみたかった」と思いつつ、結局GBAで良かったように思う。最終的にはシリーズっぽくまとめたのだから、イメージも合っててナンボのもんだろ。